<目次>

◆線型代数

  • 長谷川浩司『線型代数―Linear Algebra』
  • 永田雅宜『理系のための線型代数の基礎』

◆微分積分学

  • 松木敏彦『理工系 微分積分』
  • 瀬山士郎『「無限と連続」の数学―微分積分学の基礎理論案内』
  • 笠原晧司『微分積分学 (サイエンスライブラリ―数学)』

◆集合と位相

  • 一樂重雄『集合と位相 そのまま使える答えの書き方 (KS理工学専門書)』
  • 内田伏一『集合と位相 (数学シリーズ)』

◆代数

  • 堀田良之『代数入門―群と加群 (数学シリーズ)』

◆集合論

  • 赤摂也『集合論入門 増補版 (新数学シリーズ 1)』

◆論理学

  • 戸田山和久『論理学をつくる』

◆組み合わせ論

  • David M. Bressoud, Proofs and Confirmations: The Story of the Alternating-Sign Matrix Conjecture (Spectrum)

◆結び目

  • Colin Conrad Adams, The Knot Book: An Elementary Introduction to the Mathematical Theory of Knots

◆その他

  • 吉田武『虚数の情緒―中学生からの全方位独学法』

◆線型代数

書名:線型代数―Linear Algebra
著者:長谷川浩司
出版社:日本評論社
出版年:2004年
  • 線型代数のテキストとしては極めてユニークな構成を取るが、わかりやすい。
  • 高校数学での行列と大学における線型代数との架橋をしてくれる一方で、ジョルダン標準形や線型代数の幅広い応用まで射程に捉えている。
  • 演習問題も豊富。
書名:理系のための線型代数の基礎
著者:永田雅宜
出版社:紀伊國屋書店
出版年:1987年
  • 要点がまとまっていて最短で読める。
  • 演習問題が良質(ただし解説があまりない…)。
  • 二次形式、ジョルダン標準形などもちゃんとカバー。
  • 京大理学部の教科書はだいたいこれ

◆微分積分学

書名:理工系 微分積分
著者:松木敏彦
出版社:学術図書出版社
出版年:2006年
  • わかりやすく、しかも数学的厳密さは守られている。初学者向け。
  • 演習問題が適切かつ、省略がない。
書名:「無限と連続」の数学―微分積分学の基礎理論案内
著者:瀬山士郎
出版社:東京図書
出版年:2005年
  • 高校数学程度の前提から出発して、微積分の基礎を丁寧に解説してくれる良書。
書名:微分積分学 (サイエンスライブラリ―数学)
著者:笠原晧司
出版社:サイエンス社
出版年:1974年
  • 本格的(最初から読むと詰まるかも?)。
  • 大概のことは載っている。
  • 演習問題も豊富(ただし解説は少ない)。
  • 辞書的に使うor2周目に用いるとベターか。

◆集合と位相

書名:集合と位相 そのまま使える答えの書き方 (KS理工学専門書)
著者:一樂重雄
出版社:講談社
出版年:2001年
  • こんなタイトルだけど、演習問題をじっくり解説してくれる良書。一度は目を通したい。
書名:集合と位相 (数学シリーズ)
著者:内田伏一
出版社:裳華房
出版年:1986年
  • 集合、位相に関する事項はこれさえ持っておけばほとんどカバーできるので、末長く持っておきたい一冊。
  • 内容はコンパクトにまとまっているので最短距離で勉強できるが、初学者にはちょっと厳しいかもしれない。

◆代数

書名:代数入門―群と加群 (数学シリーズ)
著者:堀田良之
出版社:裳華房
出版年:1987年
  • 群、可換環、加群などに関する基本的な事項がしっかりと学べる。
  • 最短で無駄のない構成のため、話の流れがわかりやすい。

◆集合論

書名:集合論入門 増補版 (新数学シリーズ 1)
著者:赤摂也
出版社:培風館
出版年:1959年
  • いまだ錆びない名著。特に順序数の解説は秀逸。

◆論理学

書名:論理学をつくる
著者:戸田山和久
出版社:名古屋大学出版会
出版年:2000年
  • 「論理とは何か」から、述語論理等の完全性定理、そして様相論理等の現代論理学につながる話題までを幅広くカバーする。
  • 演習問題が多く解説もわかりやすい、これも一度は取り組みたい名著。

◆組み合わせ論

書名:Proofs and Confirmations: The Story of the Alternating-Sign Matrix Conjecture (Spectrum)
著者:David M. Bressoud
出版社:Cambridge University Press
出版年:1999年
  • 組み合わせ論におけるalternating sign matrixと呼ばれる行列に関する予想をめぐる数学者たちの物語。数学って面白いんだなぁと感じさせてくれる本。

◆結び目理論

書名:The Knot Book: An Elementary Introduction to the Mathematical Theory of Knots
著者:Colin Conrad Adams
出版社:W.H. Freeman & Company
出版年:1994年
書名:結び目の数学―結び目理論への初等的入門
著者:コーリン・C. アダムス
訳者:金信泰造
出版社:培風館
出版年:1998年
  • 結び目理論を学ぶ際に最初におすすめしたい一冊。
  • 読み物的要素も多く、前提知識はほとんど必要とされない。絵が多く楽しい。
  • 巻末のジョーク(?)がいろいろな意味で面白い。

◆その他

書名:虚数の情緒―中学生からの全方位独学法
著者:吉田武
出版社:東海大学出版会
出版年:2000年
  • 数学にとどまらない幅広い話題と1000ページ超のボリュームを持つ奇書。大学生以上の方もどうぞ。
  • さまざまな話題が一つの数式へと紡がれていくストーリーも圧巻

(文責:岡崎建太・溝口佑爾)