日本国憲法が施行されて今年で70年を迎えました。その一方で、政府は、とくに9条、安全保障の観点から憲法改正につよい意欲を示しています。
ところで、2年ほど前に京都アカデメイアの読書会で『憲法の条件』(大澤真幸・木村草太の共著)を取り上げたときに、「本書はなぜ「立憲主義」ではなく「法の支配」の問題を論じるのか」ということが話題になりました。当時の憲法論議の中心はもっぱら「立憲主義の危機」でした。
しかし、いまこの一見抽象的な「法の支配」が非常にアクチュアルなテーマになりつつあるのではないでしょうか。
続きを読む