特別企画」カテゴリーアーカイブ

京都散策イベント開催決定!

ただ集ってプラプラするだけの会をします。秋の土曜日にお暇な方はどうぞ。
普段オフラインで集まらない&あまり身体を動かさない京アカなので、それらの機会にしようという主旨ですが、非会員の方もどうぞ。

・日時:11月16日(土)12:30~夕方頃まで
・集合場所:京阪電車 清水五条駅 南東出口(半兵衛麩の大きな建物があるところ)

・途中参加・途中離脱自由。
・現在、希望のスポットとして、安井金毘羅宮・五条通近辺の清水焼関連スポットが挙がっています。
・昼食は各自で。
・歩く量は集まった人々の体力次第で。

参加ご希望の方、ご質問のある方は、
kyotoacademeia@gmail.com まで。ドタキャン可です。

チラシのPDFファイル

第4回 京アカゼミ「アジールの現在と未来」レビュー!

 

 
昨年から始まりました、京都アカデメイアの会員による持ち回り形式の自主ゼミ企画、京アカゼミも、今回で4回目を無事迎えることができました。

今回は、去る2月24日の総会後に、10名弱の方にご参加いただき、会員の舟木徹男さん(龍谷大学非常勤講師)から「アジールの現在と未来ー網野善彦の無縁論をどう読むか?」と題してご報告いただきました。 続きを読む

京アカゼミ東京出張編 関連書評記事

京アカゼミ東京出張編「政治哲学入門ゼミナール」では、NPO法人京都アカデメイアのウェブサイト上に掲載されている書評コーナーと連動させて、企画をおこなっています。3月3日のゼミナールでは、ふたつの文献(合田正人『入門 ユダヤ思想』と菊池章太『ユダヤ教 キリスト教 イスラーム』)が輪読対象として指定されていますが、くわえて、上記のウェブ上にある書評記事を題材にしながらディスカッションを深めていくことができればと考えています。以下に指定の書評記事を事前に読んでくることで、当日の議論をより深く楽しむことができると思いますので、ぜひともチャレンジしてみてください。

 

【必修篇】

(1) ヘブライズムとヘレニズムについての基礎教養を身につける

http://www.kyoto-academeia.sakura.ne.jp/index.cgi?rm=mode4&menu=book_review&id=94

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京アカゼミ東京出張編「政治哲学入門ゼミナール」

 

〈ヘブライズムからの政治哲学〉

政治哲学というとJ.ロールズとその後の諸論争が有名ですが、それに先立ってヨーロッパからの亡命知識人たちが展開した政治哲学も注目されています。H.アーレントやL.シュトラウスがその代表です。ただ、社会契約論などをもちいてモデル化されたロールズらの理論とくらべると、そうした議論には特有の理解しにくさがあります。ヨーロッパ世界に培われてきた分厚い歴史や伝統をバックグラウンドとしながらさまざまな哲学的論議が繰り広げられるため、読み手の側にも教養(culture, humanities)が求められるのです。したがって、テクストの精読にくわえて、その背景にある歴史的コンテクストへの感覚をも養い、それに裏打ちされた読解が必要となります。一朝一夕に身につくものではありませんが、まずはおおよその見取り図を確認しておくことが有益です。本ゼミでは、ヨーロッパ文明の二本柱というべきユダヤ・キリスト教の聖書的伝統(ヘブライズム)と古代ギリシア・ローマの伝統(ヘレニズム)に注目し、非専門書を輪読しながら特に前者についてその概観を試みます(後者については「社会思想史」「社会思想」「社会倫理学」「アーレントからの政治哲学入門」(市民講座)などで概説した内容の繰り返しとなります)。

参加者は、かならず輪読文献を購入するか借りるかして事前に該当範囲を読んできたうえで、自分なりに問いや批判的意見を用意してきてください。読みながら何か引っかかった部分、よくわからなかったが大切だと感じた部分などについて、考えたり調べたりして自分なりの理解や見解をしめすことが重要です。

※ 本講座は、京都アカデメイアHPの書評コーナーと連動した企画です。

 

輪読対象文献

・合田正人『入門 ユダヤ思想』(ちくま新書、2017年)、第1~4章。

・菊池章太『ユダヤ教 キリスト教 イスラーム』(ちくま新書、2013年)、第1~4章。

 

参考文献

・佐藤貴史『ドイツ・ユダヤ思想の光芒』(岩波現代全書、2015年)。

・田上雅憲『入門講義 キリスト教と政治』(慶応義塾大学出版会、2015年)。

・橋爪大三郎・大澤真幸『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書、2011年)。

・田島正樹『正義の哲学』(河出書房新社、2011年)。

・ジョン・グレイ(松野訳)『ユートピア政治の終焉』(岩波書店、2011年)。

・マルセル・ゴーシェ(伊達・藤田訳)『民主主義と宗教』(トランスビュー、2010年)。

 

日時: 2018年3月3日(土)17時30分~19時30分

場所: 京都大学東京オフィス(東京駅・新丸ビル10階)

定員: 8名

参加費: 1,000円程度を予定(軽食・場所代や資料コピー代のみ)

* 参加希望の方は、3月1日までにseizitetugakuseminar*gmail.com までご連絡ください(*を@に置き換える)。先着順となります。

大学の外で研究者として生きていくことは可能か? Part.3 を開催しました

 
4月16日、波勢邦生さんをお招きしイベントを開催しました。

波勢さんは現在キリスト新聞社・関西分室研究員でキリスト教社会運動家の賀川豊彦の研究をされる一方、キリスト教について解説する動画配信やイベントの開催などさまざまな活動をされています。

今回は、研究の内容とともに、「研究者として生きていく」とはどういうことなのかについてご自身の経験を軸にお話いただきました。
以下、内容を簡単にまとめました。


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【イベント】大学の外で研究者として生きていくことは可能か? Part.3

学外で研究者として生きることの可能性を探る「在野研究者」イベント、第3弾 開催!

大学には残らないけれど研究を続けていきたい。しかし、一口に「在野研究者」と言っても、その方法は研究分野・スタイルによって多種多様で、ひとつにまとめられるわけではありません。
このシリーズ企画では、毎回様々な「在野研究者」をゲストに、その可能性(と限界)についてみなさんと一緒に考えます。

ゲスト:波勢邦生(はせ・くにお)氏
1979年、岡山生まれ。京都大学大学院・文学研究科キリスト教学D1/キリスト新聞社・関西分室研究員。研究テーマは「賀川豊彦の終末論」。修論は「賀川豊彦の死後生観」。キリスト教を中心に広く宗教全般に関心あり。記者半分、研究半分で生活。アカデミズムに基づいた日本語キリスト教メディアの役割を最近ひまつぶしで考えている。趣味は、ネット/アニメ/メイドカフェ/UFO/神学/宗教学/終末論。最近けものフレンズについて原稿提出したら初の即時却下をくらったおっさんフレンズ。
5/13(土) 大阪なんば「現場の人が語るもっとアニメが面白くなる話」を企画中。https://jinbunsemi.wixsite.com/otarou

コーディネータ:大窪善人

日時:4月16日(日)14:00~16:00
場所:GACCOH(http://www.gaccoh.jp
〒606-8301 京都市左京区吉田泉殿町63-17 (京阪電車「出町柳駅」2番出口より徒歩5分)
参加費:500円
※ 事前予約は不要ですが、人数把握のためご連絡いただけると助かります。
kyotoacademeia@gmail.com まで氏名を明記のうえメールをお願いします。
主催:NPO法人京都アカデメイア

奮ってのご参加、お待ちしております!
 

【イベント】大学の外で研究者として生きていくことは可能か? Part.2

学外で研究者として生きることの可能性を探る「在野研究者」イベント。
大好評につき第2回開催です!

大学には残らないけれど研究を続けていきたい。しかし、一口に「在野研究者」と言っても、その方法は研究分野・スタイルによって多種多様で、ひとつにまとめられるわけではありません。

そこでこのシリーズ企画では、毎回様々な「在野研究者」をゲストに、その可能性あるいは限界についてみなさんと一緒に考えます。

今回は仲見満月さんをお迎えし、在野研究ならではの手法やスタイルなどについてお話いただきます。
在野研究について関心のある方はぜひ奮ってご参加ください。

ゲスト:仲見満月(なかみ・みづき)氏
昭和60年代生まれ。西日本東部の私立大学・人文科学系学部で東洋学を専攻。国公立大学の大学院・文理総合系の研究科に進学し、修士・博士課程と継続して同じ部局に在籍。専門は、中国古典文学からみた住居と民衆の宗教的儀礼を中心とする、東アジアの生活文化史。博士号を取得後、就職活動と平行して、2016年6月、はてなブログ「仲見満月の研究室」を開設。日本の大学院システムや文系院生の就職問題、院卒者のその後の生き方をメインテーマに、記事の執筆を開始する。また、大学院生の「アカハラ」対策や、ストレス解消法に関する読者投稿の記事がWebメディアに掲載される。(「アカハラ」からどう身を守る?学生・院生のためのメンタルヘルス対策」(2016年12月12日)、「私が辿り着いた最適なストレス解消法「無心ウォーキング」(2016年12月21日)、以上2件が「メンヘラ.jp」に掲載。)現在、経歴「真っ白」な博士のまま、学会や研究会に出席を続ける一方、ブログやTwitterをきっかけに、様々な研究者と積極的に交流を行い、在野研究者の可能性を模索している。

日時:1月28日(日)13:00~15:00
場所:GACCOH(http://www.gaccoh.jp
〒606-8301 京都市左京区吉田泉殿町63-17 (京阪電車「出町柳駅」2番出口より徒歩5分)
参加費:500円
※ 事前予約は不要ですが、人数把握のためご連絡いただけると助かります。
kyotoacademeia@gmail.com まで氏名を明記のうえメールをお願いします。

主催:NPO法人京都アカデメイア
 

前回のイベント
「大学の外で研究者として生きていくことは可能か? ~在野研究者のススメ~」を開催しました/10.24.2016
 

大学の外で研究者として生きていくことは可能か? ~在野研究者のススメ~

10月16日に在野研究者としてご活躍されている荒木優太氏をお招きして、イベントを開催します。大学以外で研究を続けていこうと考えている人、進路について悩んでいる人必見のイベントになります。ぜひ、ご参加ください。

大学の外で研究者として生きていくことは可能か

大学の外で研究者として生きていくことは可能か?
~在野研究者のススメ~

大学外で研究者として生きることは可能でしょうか。
大学には残らないけれど、研究を続けていきたい人、会社で働きながら研究に取り組みたい人は多いのではないでしょうか。
しかし、いざとなると実際にはそのような生活がイメージしにくいように思います。
そこで今回、現在、大学に所属せずに在野研究者としてご活躍されている荒木優太氏をお招きし、在野研究者としての在り方や、どのように活動を継続されているかお話を伺います。
今後、どのような形であれ研究活動に係わっていこうと考えている人には、非常に参考になる会になると思いますので、奮ってご参加ください。

ゲスト:荒木優太
1987年生まれ。大学に所属を持たない「在野研究者」。En-Soph、パブー、マガジン航などのウェブ媒体を中心として、日本近代文学の研究やフランス哲学の作品翻訳などを発表している。2013年に『小林多喜二と埴谷雄高』(ブイツーソリューション)を発表。2015年に「反偶然の共生空間――愛と正義のジョン・ロールズ」によって第59回群像新人評論賞優秀賞を受賞。2016年、ウェブで発表している「在野研究のススメ」を書籍化した『これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得』を出版。本書で、大学から主な収入を得ず、活躍した研究者を紹介している。

日時:10月16日(日)14:00~17:00(開場13:30)
場所:GACCOH(http://www.gaccoh.jp/)
〒606-8301 京都市左京区吉田泉殿町63-17 (京阪電車「出町柳駅」2番出口より徒歩5分)
参加費:1500円(菓子・ドリンク付)
申し込み方法:kyotoacademeia@gmail.comまで氏名を明記のうえメールしてください
主催:NPO法人京都アカデメイア
共催:GACCOH、U+

小林哲也『ベンヤミンにおける純化の思考』出版記念放送を行いました

 
12月13日(日)、ニコニコ生放送にて小林哲也氏の『ベンヤミンにおける純化の思考』の出版を記念して特別番組を放送しました。

出演:
小林哲也氏
大窪善人(司会)

『ベンヤミンにおける「純化」の思考』は、「純粋さ」と「純化」をキーワードにしてベ­ンヤミンの新たな解釈を分厚い記述によって呈示する思想史研究です。

放送では、まず小林さんがこの本を書くきっかけを、個人的/社会的な出来事とをクロスさせて語っていただきました。小林さんがベンヤミンに関心を持った1990年代には、フランシス・フクヤマの「歴史の終わり」論に象徴されるような「もはや大きな社会の転換はない」、「あとはそこそこの改良がなされるだけだ」といったポストモダン的雰囲気があった。一方、小林さんは、ベンヤミンの思想に、むしろその「外部」へと突き抜ける不思議な魅力を感じたといいます。

思想史研究とは何かということも伺いました。その特徴を一言で表すと「過去に戻る」ことにあります。思想史研究は、単にある思想家の作品を解釈するだけではなく、当時の時代背景や議論の参加者たちとの関係を踏まえることが重要になるからです。たとえば、本書第1部では、ベンヤミンの第一次世界大戦に対する見方を、彼の論争相手であるマルティン・ブーバーというユダヤ系神学者・哲学者や、「生の哲学」という生き生きとした体験を重視する思想潮流と対比しながら明らかにします。

ブーバーとの対比から現れるキーワードは、シンボルとアレゴリーだと言います。個人や共同体にとっての重要な体験の意味(とりわけ戦争や災害などの深刻な出来事)を具体的なモノとして残したいという傾向に対して、一方のブーバーは体験を言語に置き換え、そして戦争をユダヤ民族の体験として肯定します。他方、ベンヤミンは、多義的に解釈しうる寓意や暗喩にあえて留まって、戦争を拒絶します。ベンヤミンにとって重要なのはシンボルや言葉で表されたものではなく、むしろ、「言葉で表現されえなかったもの」の方にあると。

放送の後半では、ハイデガーやシュミットといった決断主義の思想家との対決について伺いました。ハイデガーらが決断を重視するとすれば、他方のベンヤミンは決断の前で躊躇すること、「不決断」の意義を訴えようとしているようにも見えます。しかし、小林さんが強調するのは、ベンヤミンが、神と人間とを対比することで、人間が決断を下すとしても、それはつねに有限なものであることを指摘する点です。

さて、こうしたベンヤミンの、つねに今ここではないどこかへと逃れ、突き抜けようとする志向は、一方ではある宗教性を伴いながらも、他方で、社会の中で一種の希望を求める声に応答しようとするものであるのかもしれません。

(文・大窪)

 

ベンヤミンチラシ

ゲスト・プロフィール:こばやし てつや 1981年、北海道札幌市に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程­修了。専攻、ドイツ文学・思想。現在、京都大学非常勤講師