月別アーカイブ: 2013年5月

四条のカフェでイベントやります!

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来月の京都アカデメイア・イベントのお知らせです。

来月6月に京都アカデメイアは街場のカフェでイベントを開催します。

今回のお題は「経済成長」! いま注目の「アベノミクス」の話題から、経済成長推進か、それとも脱成長を考えるべきなのかという問題に挑戦します。前半はプレゼンテーション、そして、後半は来場の皆さんと一緒に考えます。久々の京アカハウス以外でのイベントです。ご都合の合う方はお気軽にご参加ください。

テーマ:
アカデメイアカフェ~経済成長 Yes or No?

最近はアベノミクスが話題になっています。一方で、日本は経済成長主義を改めたほうが良いのではないかという意見もあります。経済成長か脱経済成長か?
 美味しい珈琲を飲みながら、皆で議論してみませんか?予備知識は必要ありません。「新しい知のスペースをつくる」京都アカデメイアが主催するカフェイベントです。」

・プログラム
 第1部 プレゼンテーション 経済成長推進 or 脱成長/プレゼンター:大窪善人、百木漠
 第2部 ディスカッション in 生きている珈琲

・出演
 百木漠(京都大学 人間・環境学研究科博士課程)
 大窪善人(佛教大学 社会学研究科博士課程)

・日時: 6月7日(金)午後8時開場、8時15分開始

・会場: 生きている珈琲(四条 ジュンク堂書店東側スグ)
 http://ikiteiru.com/hpgen/HPB/categories/4259.html

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・参加方法: ドリンク一杯で参加できます。途中入退出も自由です。当日 直接会場までお越しください。

・主催:京都アカデメイア
・協力:生きている珈琲

・連絡先: kyotoacademeia@gmail.com

イベント報告・4月 京アカ「批評鍋」

発達障害 ヘンな子と言われつづけて

発達障害 ヘンな子と言われつづけて

4月の京アカ「批評鍋」の課題本は、高橋今日子『発達障害 ヘンな子と言われつづけて』(明石書店)。著者の高橋今日子さんは25歳のときに発達障害であると診断を受け、現在は発達障害者を支援する団体を立ち上げ活動を行なっている。本書は発達障害と診断されるまでの幼稚園、小・中・高時代、社会人時代に感じた受難、苦痛が一人称で語られている伝記的な本だ。

今回は京都アカデメイアのメンバーで、引きこもりや問題行動・非行などの相談室を開設している船越克真さんに参加していただき、発達障害の種類・特徴や診断方法についての解説をしていただいた。

後半の議論パートでは、発達障害から、障害と社会の関係について話し合った。発達障害がいつの時代にもある病気なら、昔はどのように処遇されてきたのか。また、近年の日本で発達障害への注目が高まってきているのはなぜなのか…。その背景として、職場や社会におけるコミュニケーション能力の要求の上昇や産業構造の転換があるということにまで話が及んだ。

本書を読んだ人には、著者の経験との不思議な近さを感じた方も少なくないのではないだろうか。たとえば自分を「ドジ」とか「ノロマ」だと感じる人は普通にいる。もちろん、発達障害者と普通の人とでは一定以上の格差があるわけだが、見方を変えれば、程度問題だと言えないこともない。病と聞くと、まずは治療すべき対象だというふうに思いがちだ。しかし、社会や時代によって何が病であるのかはじつは自明ではない。かつては正常だとみなされた振舞いが時代や社会が変われば診断の対象になることは珍しいことではない。病とはひとつの社会現象であると言うことができるかもしれない。その意味では、病は、社会の自画像を映し出す反響板になっているのである。

大窪善人

参考文献:

やさしい発達障害論 (サイコ・クリティーク)

やさしい発達障害論 (サイコ・クリティーク)