イベント」カテゴリーアーカイブ

アカデメイア・カフェ開催しました!

アカデメイア・カフェを 四条・生きている珈琲にて開催しました。
はじめての方、そしてリピーターの方にも多数ご参加いただき、非常に盛り上がりました。

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会場はほぼ満席

今回は、社会学者の柴田悠さんを交えて、「〈少子化問題〉は問題なのか?―これからの社会保障を考える」をテーマにみなさんと考えました。

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柴田さんによる解説

はじめに柴田さんから日本の社会保障の現状や、問題解決の方法などについて解説していただき、それを踏まえてみなさんと議論しました。議論では、「移民受け入れは少子化対策に有効なのか」、「行政は家族の問題にどこまで介入してよいのか」、「そもそも『少子化問題』は問題なのか」など、刺激的な疑問が出され、話し合う中でより議論を深めていきました。とくに後半の方では「婚活」支援、子育てについての話題で盛り上がりました。

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活発な議論が展開しています

次回のアカデメイア・カフェは未定ですが、決定次第お知らせします。
お楽しみに。

アカデメイアカフェ「〈少子化問題〉は問題なのか?―これからの社会保障を考える―」

次回イベント、アカデメイアカフェのお知らせです。
アカデメイア・カフェは、毎回決められたテーマについて、参加者が自由 に議論しあうイベントです。
毎回幅広い年代、職業の方に参加いただいています。予備知識なし、はじめての方大歓迎です。

今回のテーマは「〈少子化問題〉は問題なのか?―これからの社会保障を考える―」です。
今回はゲストに社会保障に詳しい柴田悠さん(社会学者)をお呼びし、少子化や社会保障についての基礎知識を学びながら、よりよい社会をつくるためにはどうすればよいのか、みなさんと一緒に考えます。どなたでもお気軽にご参加ください!

<第9回アカデメイアカフェ>
テーマ : 「〈少子化問題〉は問題なのか?―これからの社会保障を考える―」
日時 : 9月19日(金)20時~21時半
場所 : 生きている珈琲(京都市下京区立売東町 みのや四条ビルB1F)
ゲスト : 柴田悠さん(社会学者・立命館大学准教授)
※参加費無料。ドリンク1杯の注文でご参加いただけます。途中入退出自由。当日会場までお越しください。

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※柴田 悠(しばた・はるか)さんプロフィール

立命館大学産業社会学部准教授
専門は社会学、社会保障論。
京都府の「京都少子化対策総合戦略会議」で委員も務める。

参考1:柴田悠さんが書かれたシノドスに書かれた記事
「子育て支援」を「相続税」で拡充せよ――新成長戦略の限界とその克服

参考2:京都新聞9月6日朝刊「オピニオン・解説」での柴田悠さんへのインタビュー
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みなさまのご参加お待ちしております!

百木漠

京アカ夏休みスペシャル・イベント開催!

年に一度のスペシャル・イベント「京アカ夏まつり」開催のお知らせです。

毎年恒例の夏イベント「京アカ夏まつり」を今月16日(土)に開催いたします。
今回は、今年春からスタートした「京都アカデメイア塾」※ に関連したイベントです。

京都アカデメイア・夏休み特別ustream企画 
―京アカ夏まつり2014―京の真夏の教養三昧

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8月16日(土)開催
午後5時スタート

放送URL http://www.ustream.tv/channel/kyoaca

<タイム・テーブル>

■第1部 10分 de 教養

時間:午後5時~7時

京アカ塾の講師陣が特別プレ・講義を実施!
10分間で1科目をレクチャー。
全部コンプリートすれば、一日であなたも教養人になれるかも?! 

■夕食会

午後7時過ぎ~8時

■五山観覧

時間:午後8時~8時半

■第2部 ディスカッション―「京アカ塾」をつくった理由(わけ)

時間:午後9時~10時半

※京都アカデメイア塾とは?
京都アカデメイア塾は、京都アカデメイアが運営する「大人のための教養塾」です。
大学や学校を卒業したけれども、勉強を続けたい、改めて教養を学び直したい、という人をオーダーメイド授業でサポート。入門、基礎から文献講読、ゼミまで多彩な科目をラインアップしています。
また、喫茶店、レンタルスペース、ご自宅で気軽にできる「ノマド・スタイル」の学びを提供します。

詳しくは京都アカデメイア塾のホームページをご覧ください。

京都アカデメイア塾 公式HP http://kyoto-academeia.sakura.ne.jp/wp/

放送は、8月16日(土)、午後5時スタートです。
放送中、ustream上でのコメントも受けつけます。
ぜひご覧ください。

大窪善人

第三回「寝ながら学べるアーレント」@GACCOHのお知らせ

今回も京都アカデメイア主催のイベントではないのですが、告知をさせていただきます。
先月・先々月と、GACCOHさんの教養講座第1弾として開催させていただいた「寝ながら学べるアーレント」講座の第3回を、今度の日曜日に開催します。前回・前々回とももたくさんの方にご参加を頂いたのですが、今回が最終回となります。最終回からの参加でも歓迎ですので、お申し込みお待ちしております。今回は、昨今の論壇などでアーレントがどのように扱われているのかを紹介しながら(ネット、演劇、アイドル、映画など)、アーレントの思想が現代社会においてどのように役立つのか?ということを参加者の方とともに考えていくつもりです。

ちなみに第1回の様子をまとめていただいたtogetterがこちら
予想以上にたくさんの方にご参加いただき、また参加者の方から熱心な質問やご意見をたくさんいただけて、講師側の自分も大変に刺激を受けました。いま改めてアーレントにたいする関心が高まっているのだなぁと実感すると同時に、アーレントだけでなく、教養についてカジュアルなかたちで学び直したいという方が、年齢層を問わずに増えているのだなと思ったりもしました。

今回がGACCOHさんの教養講座第一弾だったのですが、GACCOHさんと京都アカデメイアのコラボが理想的にうまくいったケースではないかと思います。今後もこのようなかたちで街場での学びの可能性を広げていけると良いです。
現在GACCOHさんと話し合いながら、教養講座の第二弾も企画中ですので、お楽しみに。

GACCOH教養講座「寝ながら学べる」シリーズvol.001
「寝ながら学べるアーレント」第3回 「アーレントと現代」
日時:7月27日(日)19時~21時
場所:GACCOH (京阪出町柳駅から徒歩5分)
講師:百木漠(京都大学大学院)
参加費:1000円
予約申し込みはこちらから。

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【まとめ】第10回 批評鍋 『世界が土曜の夜の夢なら』,『ヤンキー化する日本』

批評鍋 第10回の今回は「ヤンキー論」をテーマに、斎藤環、『世界が土曜の夜の夢なら』『ヤンキー化する日本』について話し合いました。

参加者:
浅野直樹
岡室
大窪善人
浮網
百木漠

議論の内容はyoutubeに上げているので、ここでは議論を経て私(大窪)個人の考えたことを書き留めておこうと思います。


批評鍋録音(高音質版)

▼なぜ今ヤンキー(論)なのか

最近、「ヤンキー」が批評業界のキャッチ・ワードの一つになっている。今回取り上げた斎藤環、『世界が土曜の夜の夢なら』『ヤンキー化する日本』(いずれも角川書店)の他、原田曜平、『ヤンキー経済』(幻冬舎)、難波功士、『ヤンキー進化論』(光文社)など、ヤンキーについて論じた書籍が相次いで刊行されている。もちろん、それぞれの書物のアプローチや観点は異なるが、いずれもヤンキーを主題としている点では共通している。

ところで、ここで、関心を惹かれるのは、論壇のいくぶん総体的状況としてヤンキーに関心が集まっているという現象がどうして現れてきているのか、ということの方にある。というのは、ヤンキーは別に昨日今日現れてきた新しい現象ではないからである。日本のヤンキー≒不良文化は、遅くとも1980年代には確認されている。だから、そのような特段新しくもない「ヤンキー」という現象が、新しい装いでもって”再注目”されるのはどうしてなのか、ということが問われなければならないだろう。

▼ヤンキー=反知性主義?

そもそも「ヤンキー」とは何を指して呼ばれるのだろうか。斎藤環氏は著書の中でヤンキーの定義を行っている。それによれば、ヤンキーを特徴づける要素として、バットセンス(悪趣味)、コミュニケーション強者、気合主義、道徳性、反知性主義、ホンネ主義、ポエム・感情主義、今ここ主義、保守主義などが矢継ぎ早に列挙されている。

サブカルチャーの文脈では、矢沢永吉やX JAPAN、EXILEなどが代表的なアイコンとして挙げられる。他方、そうした傾向は、特定の階層・サブカルチャーに限定されるのではなく、ある意味で日本文化ないし日本人の意識構造の基層を規定している、というのが斎藤氏の観点である。

たとえば、戦中において今や悪名高い「インパール作戦」を指揮した陸軍中将の牟田口廉也は、兵站を度外視して、食料がなくても、弾薬がなくても、銃剣がなくても、最後には”大和魂”があると言って下士官を鼓舞し、その結果7万人もの飢餓・病死者を出した無能な軍人として歴史に記された(だがそれが当時通用したという事実の方が重要である)。また、戦後自民党政治を代表する政治家 田中角栄は利益誘導や金権政治のような「ムラ社会的」文化を体現してみせた。一見無関連に見えるこれらの人物だが、斎藤氏によると、彼らに共通するのは、論理や知性とは相容れないような、ヤンキー的要素を持っていることだという。加えてここに、問答無用に郵政改革賛成か反対かの決断を迫った小泉純一郎、あるいは大阪市市長 橋下徹なども加えられるという。

ひとまず、こうした斎藤氏の見立てを前提に置くとすれば、ヤンキー(性)にとって重要な要素の一つは「反知性主義」ということになるだろう。ここでいう反知性主義とは、平たく言えば、一般に知性や知識を信頼しない心性ないし傾向性のことである。ところで、何かを否定するということは同時に別の何かを肯定することでもある。それではヤンキーないしヤンキー性に親和的なかれらは知性を否定する代わりに一体何に対して信頼を置くのだろうか。それは、意志、すなわち「気合い」である。

▼「オタク」から「ヤンキー」へ―普遍的なものへの別のかたちでの挫折

1980年代から2000年代にかけて、日本の若者文化において最も注目を浴びた存在は、おそらく「オタク」だろう。オタクに対する一般に膾炙したイメージを再確認しておくと、マンガやアニメ、ゲームといったサブカルチャーに耽溺する若者たちのことである。オタクほどヤンキーから遠い(と思われている)存在も他にないだろう。しかしながら、逆に、ある種の共通性も見いだせるようにも思われる。では、その共通性とは一体何なのか。

たとえば、オタク趣味のひとつに鉄道というジャンルがある。一般には彼らは「鉄道オタク」と呼ばれるが、その志向は、車両を対象にしたものから、写真、切符、時刻表収集、汽笛や車内アナウンス、鉄道設備の研究・収集など多様である。

また、別の例としては、90年代にオタクを中心に一大ブームとなり、現在も続編が制作中であるアニメーション『新世紀 エヴァンゲリオン』を挙げることができる。もちろん、メインキャラクターやヒロインたちの人気にも牽引されているということは言うまでもないが、ここで注目すべきは、作中で描かれる「電線」や「高圧鉄塔」などに対するフェティッシュなまでの描写である。あるいは、物語の舞台となる「第3新東京市」が敵の襲来を迎え撃つ際に、武装したビル群が地面からせり上がる様子の細密な描写である。

こうした例から引き出すことができる含意は、オタク文化には「現在」、「今この場所」を相対化するような強烈なモメントを見出すことができるということだ。交通手段としての鉄道は「現在」を空間的に相対化し、経済成長を連想させる鉄塔やビル群の屹立は「現在」を時間的に相対化する。そして、それらは、煎じ詰めて言えば、ある意味で普遍的なものを先取りするようなかたちで行われる。

しかし、他方で、オタクに対する典型的なイメージの重要な要素として、オタクが極めて限定された趣味空間の範囲でしか関心を持たない、というものがある。その直感をそのままベタに受け取るならば、つまり、オタクの趣味空間における情報の蓄積や利用といったものは、その上位の水準における意味的な保障を全く必要としないということになるだろう。言い換えると、オタクたちの趣味は、ある種の普遍的なものへの回路が開かれている、あるいは、それを志向する要素と結びついているにもかかわらず、しかし、それは達成されることなく、結局のところ個別の趣味の領域において閉じていってしまうのである。

▼「土曜の夜の夢」から「月曜の朝の憂鬱と希望」へ

では、他方でヤンキーの方はどうだろうか。ヤンキーにも「今ここ」を相対化する要素はある。というよりも、むしろそのような傾向こそが一方でヤンキーのヤンキー性を規定していると言っても過言ではない。それを理解するには、なぜヤンキーが「バッドセンス」(古い言い方では「つっぱり」)に拘るのかを考えればよい。その理由は「今ここ」つまり現状に対する不満であろう。マンガやアニメなどにおいてたびたびヤンキー的なキャラクターが主人公に選ばれる理由もそこに求めることができる。なぜなら、「今ここ」を相対化する視座こそが物語の進行を動機づけうるからである。あるいはそこにヤンキーと「伝統」文化との強い結びつきを付け加えてもいいかもしれない。

しかし、そうした性格を持つと同時にヤンキーは保守的な傾向を持つとも定義される。それは具体的には、現に存在する家族や仲間、土地、あるいは絆に対する固執に端的に現れている。つまり、ヤンキーもまた、「今ここ」を相対化する志向を持ちながらも、ある意味でそれに挫折するのである。

さて、ここでようやく、最初に立てた問い—なぜ今ヤンキー(論)なのか—に対する暫定的な答を得ることができる。ひとまずは、オタク論とヤンキー論の時系列的な関係注目したい。つまり、オタクが注目された後にヤンキーに対する注目度が高まってきたという順番がポイントである(ところで、斎藤環氏もかつてオタクについて盛んに論じていた)。人々がヤンキー論に注目するのは、それがもしかすると「今ここ」を相対化してくれるかもしれない、と期待した、少なくとも、そうした欲求が背景にあったからではないだろうか。だが、もちろん、そうした見通しは現時点においては過大な要求に思えるのだが。

大窪善人

 

批評鍋 放送しました

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4月26日(土)、第9回批評鍋を放送しました。
テーマ本は北条かや、『キャバ嬢の社会学』
キャバクラの社会調査ってどうやって行ったのか、プロであり素人でもあるキャバ嬢の魅力のヒミツから、キャバ嬢の観察から見えてくる現代日本の社会像まで、著者の北条かやさんに電話をお繋ぎしてこちらからの疑問質問にもお答えいただきました。

本番では放送機材のトラブルもあり、お聞き苦しい場面がございました。
近日中に当日の録画とテキストを公開する予定です。当ブログでもご案内しますので、ぜひご覧ください。

大窪善人

批評鍋 第9回 『キャバ嬢の社会学』 

大窪です。
4月26日(土)午後8時から批評鍋の放送が決定しました!
今回取り上げるのは、北条かやさんの 『キャバ嬢の社会学』です。

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著者の北条かやさんは、京都大学大学院 文学研究科出身で、本書は修士論文を書籍化した作品です。それまでキャバクラにはまったく縁がなかった著者が、自らキャバクラ嬢に扮し参与観察によって、キャバクラ嬢と彼女たちをとりまく世界の実態を独自の視点から明らかにするフィールド・ワークの記録です。

放送時間:2014年4月26日(土)午後8時~
ustアドレス 
http://www.ustream.tv/channel/kyoaca

今回は著者の北条さんがスカイプで特別出演します!

北条かや氏プロフィール: 著述家。1986年、石川県金沢市生まれ。「BLOGOS」はじめ複数のメディアに、社会系・経済系の記事を寄稿する。19歳の時、大澤真幸『身体の比較社会学〈1〉・〈2〉』を読み衝撃を受け、以後社会学に没頭。同志社大学社会学部を出たのち、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。キャバ嬢のことを「女を売りにする人たちであり、自分とは違う」と考えていたが、「差別してるだけなんじゃない?」という先輩の一言に心打たれ、一念発起。自らキャバクラで働き、調査を行った。同時期に始めたブログ「コスプレで女やってますけど」は、月間10万PVの人気を誇る。(http://ji-sedai.jp/ より)
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いつもどおりustreamでコメントも受付けます。
ぜひご覧ください。

イベント「大学改革、どうしてこうなった!?―「京大騒動」から見る大学のいま」のご報告

遅くなりましたが、先月に行ったイベント「大学改革、どうしてこうなった!?―「京大騒動」から見る大学のいま」のご報告です。

当日の参加者は約15名ほど。
京大生を中心に、他の大学の学生や社会人の方などさまざまな方にご参加いただきました。
まず主催者の安達・渡邉・百木から大学改革の現状や大学の歴史についてのプレゼンを行い(第一部)、その後に参加者全体でフリーディスカッション(第二部)、という段取りでした。前半のプレゼンも好評をいただき、後半の議論も活発に盛り上がって、良い雰囲気だったのではないかと思います。
初めてGACCOHさんのレンタルスペースでイベントをさせて頂いたのですが、あの場もそれぞれに活発に発言をしやすい雰囲気作りに合っていたのではと感じました。

プレゼンの内容についても簡単に紹介しておきます。
まず安達千李くんからは、ここ数年の京都大学の大学改革の進み方についてのプレゼンがありました。
国際高等教育院、思修館、教養科目の半数を英語化、5年間で外国人教員を100人雇用、大学入試改革(「意欲枠」の導入)、学域学系制度、など軽く列挙するだけでも、いま京都大学がかなり大がかりな大学改革を進めようとしていることが分かります。またそれぞれの改革について、反対の声も挙げられてきたことも指摘されていました。

つぎに渡邉浩一さんからは、ここ数十年間での文科省の大学改革方針を振り返るというプレゼンがありました。
教育基本法や学校教育法、大学設置基準など、大学にかんする法律関係の基礎知識についての解説があり、それを踏まえたうえで、大学の独立行政法人化後にどのように大学「改革」への圧力が強まってきたのか、という説明がありました。普段あまりこのような大学設置に関する法律などに触れる機会がなかったので、個人的にも勉強になりました。

最後に私、百木漠からは、中世ヨーロッパの大学発祥から近現代へといたる大学の変遷についてのプレゼンをしました。
吉見俊哉『大学とはなにか』(岩波新書)を手がかりにしながら、12~13世紀にヨーロッパで誕生した大学が16~17世紀にはいちど衰退期を迎えていたこと、それが19~20世紀にいおいて国民国家の勃興とともに再び隆盛期を迎えてきたこと、について説明しました。そのうえで、現代ではインターネットという新たなメディアの誕生とともに、もしかすると「第二の死」を迎えつつあるのではないか?という仮説を提示しました。

第二部のフリーディスカッションでは、「人物重視」の大学入試制度(AO入試)は許容しうるか否か、欧米の大学と日本の大学の違い、大学外での学びの可能性、今後の大学のあり方、などについて幅広く意見がでました。参加者全員がそれぞれの立場から発言をして、良い感じに盛り上がったように思います。
他方で、大学改革をめぐる議論はあまりに論点が多すぎて、やや議論が拡散してしまい、それぞれの論点を深堀りしていくのが難しいところもあるな、と感じました。とはいえ、議論に広がりが出るのは良いことで、今後もまた何からのかたちでこのような大学改革について考えるイベントを開催していきたいなと感じました。

GACCOHさんのご好意で、21時すぎにイベントが終了したのちは会場でそのまま懇親会に突入し、その後もそれぞれのグループで議論に花が咲いていました。大学の中ではなかなかこのように様々な年代や立場の人がひとつのテーマについて自由闊達に議論を交わすということは起こりにくいので、京都アカデメイアやGACCOHが協力して、今後もこのような議論と学びのための「場」を提供していけたら良いな、と改めて感じた次第です。

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アカデメイアカフェ 「草食系時代」の婚活論のまとめ

http://d.hatena.ne.jp/kyotoacademeia/20140318#1395146858で告知していたイベント、アカデメイアカフェ 「草食系時代」の婚活論を開催いたしました。そのまとめと議論の整理をしておきます。

プレゼンテーション資料

1.年齢別未婚率の推移
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図録▽未婚率の推移 (http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1540.html)より
* 日本の婚外子の割合は2%程度なので、事実婚の割合もそれほど多くないと考えられる2.未婚率上昇の原因
結婚へと向かわせる要因(伝統、生活上の必要性、価値観など)の減少
パラサイトシングル論
恋愛の自由化

3.婚活
少子化対策としての側面(赤川学vs山田昌弘)
婚活の種類…お見合い、知人の紹介、結婚相談所、サイト、合コン、自治体イベントなど

4.結婚の法的意義
人格的効果…同居義務、協力義務、扶助義務(生活保持義務)、貞操義務
財産上の効果…婚姻費用の分担、日常の家事に関する債務の連帯責任、夫婦別産制
その他の効果…相続、子の嫡出化、氏、姻族、成年擬制、生命侵害に対する慰謝料
離婚の方法…協議、調停・審判、裁判(民法770条の5つの理由)
離婚の効果…財産分与(清算、扶養、損害賠償)、子の扱い(親権者・監護者、面接交流、監護費用)

当日の議論のまとめ

    • 結婚したい? どちらでもよい? したくない?
    • 日本ではどうして事実婚が少ないの?
    • 結婚相手に求めるもの――子ども、収入、親密性、深い人間関係など
    • 男性に安定した収入がないと結婚に踏み切れない?
    • 婚活イベントの体験談――いろいろな人と話せるのはいいが、いきなり好きになるのはなかなか…
    • 婚活サイトは条件で絞りをかける一方で、文面から人柄を推測することもできる
    • 恋愛は結婚の前提?
    • 同じ人でも年齢を重ねるにつれて結婚観が変わる

 

補足

結婚と寿命の関係
当日の議論では未婚者のほうが長生きするという統計があるとの話が出ましたが、インターネットで検索しただけではその統計が見つけられず、むしろ未婚は寿命を縮めるというデータがありました。

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1820.html

もし未婚が寿命を伸ばすという統計をご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。

女性の労働力率(M字カーブ)
現在ではM字型とは言えないほどになっています。

http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h25/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-02-01.html

法律婚と事実婚の違い
意外かもしれませんが、法律や制度の上では事実婚にデメリットがほとんどありません。考えられるデメリットは以下の2つくらいです。
  • 所得税や住民税の配偶者控除を受けられない
  • 相続が認められない

もっとも、この2つについても、夫婦ともにそれなり(103万円あるいは141万円以上)の収入があればどのみち配偶者控除が受けられないので同じことですし、相続が認められなくても遺言で遺贈すればよいことです(相続ではなく遺贈になると相続税の計算で少し不利ですが、5000万円以下ならそもそも相続税が発生しません)。社会保険(健康保険や年金)は事実婚でも不利になりません。事実婚の証明は住民票で夫(未届)または妻(未届)とするそうです。事実婚のデメリットは各種の家族割引や病院での身元引受人になれるかどうか、ひいては世間の目といった、はっきりとした制度とは別のところにあります。

今月「生きている珈琲」でイベントします

アカデメイアカフェ 「草食系時代」の婚活論

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5人に1人が生涯結婚しない時代。
そもそも結婚しないといけないのか?
少子化、格差社会、おひとりさま、
バーチャル家族、シェアメイト・・・
これからの社会、個人のライフ・スタイルについて考えます。

昨今の「婚活」にまつわる問題から、結婚、家族の未来像までディスカッションします。

・プレゼンテーション:浅野直樹(京都アカデメイア)
日時:2014年3月28日(金)午後8時~9時半頃
・会場:生きている珈琲(京都市下京区立売東町 みやの四条ビルB1F,ジュンク堂書店京都店 東側スグ)
・参加方法 ドリンク一杯の注文で参加できます。途中入退出も自由です。当日 直接会場までお越しください。

・主催:協力:NPO法人京都アカデメイア
・協力:生きている珈琲

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アカデメイアカフェとは?
アカデメイアカフェは、NPO法人京都アカデメイアが主催するディスカッション・イベントです。
予備知識は必要ありません。美味しい珈琲を飲みながら、みんなで議論しませんか? 前回参加していただいた方も初めての方も、ご都合の合う方はお気軽にご参加ください。
アカデメイアの活動についてはこちらをご覧ください。
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