今日はあの哲学者の誕生日

大窪善人

「いかに感嘆しても感嘆しきれぬものは、天上の星の輝きと我が心の内なる道徳律」

4月22日は、偉大な哲学者イマヌエル・カントの誕生日。
1724年、プロイセンはケーニヒスベルクで馬具職人の四男として生まれました。

カントと言えば、とても几帳面な性格で、彼が散歩する姿をみて人々は正確な時刻を知ったというエピソードは有名です。
また、「精神の持ち金を切り崩す」といって節制を説き、対象をとことんまで細かく分析する研究スタイルなど、非常に堅物な哲学者というイメージがあります。

ですが、じつは、貴族や商人など上流階級とのつきあいがあったためか、彼は金縁の上着に儀式用の剣をまとい、髪の毛は金髪でかなりお洒落だったようです。

カントは生涯のほとんどを故郷ケーニヒスベルクで過ごしますが、バルト海を臨むこの都は、経済的にも政治的にも豊かな国際都市でした。
洗練された都会的な雰囲気の中で、『純粋理性批判』をはじめとする数々の哲学書が生み出されていったのです。

 
<おすすめの本>


カント伝
マンフレッド・キューン 著,菅沢龍文, 中澤武, 山根雄一郎 訳
春風社(2017年09月27日)



(1970年01月01日)

カント入門講義 : 超越論的観念論のロジック
冨田恭彦 著
筑摩書房(2017年07月14日)

新・カント読本 = A NEW KANT READER
牧野英二 編
法政大学出版局(2018年03月22日)

 

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