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京アカ会員出演イベントのお知らせ

 
京都アカデメイア会員の舟木徹男さんが、「名古屋哲学フォーラム2015秋」に出演されます。

http://www.human.nagoya-u.ac.jp/lab/phil/forum/#s2

テーマ: 精神医学とは何かー医学、哲学、それとも宗教?

日時 : 2015年9月5日(土曜日)午後1時30分より
会場 : 南山大学名古屋キャンパスR棟R33教室

提題:
精神医学が哲学に期待すること
村井俊哉(精神医学、京都大学大学院医学研究科教授)

気分としての躁状態における暗黙の不安
谷内洋介(科学哲学、東京大学大学院総合文化研究科DC1)

精神分析学からみた宗教哲学―鈴木大拙における「もったいない」の概念について
舟木徹男(宗教学、NPO法人京都アカデメイア)

発表要旨:
現在では精神医学の対象である心の病苦の治療は、前近代においては————部分的には近代以降も————主として宗教によって引き受けられていた。したがって、宗教による治癒の内実を精神医学の立場から照射することは、宗教理解のためにも、また、精神医学における治癒概念の彫琢のためにも資するところがあると思われる。本発表では、近代日本の代表的な宗教思想家である鈴木大拙が宗教心理の本質を表すとした「もったいない」という語を、力動精神医学の代表的思想家であるフロイトの神経症理論によって読み解くことを試みたい。フロイトは、神経症の治癒を阻害する患者側の要因として、神経症を病んでいることで様々な恩恵を得る機制(疾病利得)と、神経症からの治癒という恩恵を無意識の罪悪感ゆえに退ける機制(陰性治療反応)の二つを挙げている。この両者が「もったいない」という語がもつ通常の二義、すなわち「惜しい」と「畏れ多い」に対応することを指摘したうえで、両者の循環的関係が解消されたところに可能になる神経症の治癒が、大拙の言うところの「もったいない」体験に対応する、という解釈を提示する。さらに大拙がこの語を「有り難い」と同義とし、また宗教体験を「下されもの」と表現していることを手掛かりに、神経症の治癒におけるアンビバレンスの解消や、宗教における赦しの契機について、「贈与としての治癒・救済」という視点から考察してみたい。
 

イベントの詳細は主催者ウェブページをご覧ください。
http://www.human.nagoya-u.ac.jp/lab/phil/forum/#s2

 
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舟木徹男さんが暁烏敏賞を受賞
 

京都アカデメイア新規会員募集中!

京都アカデメイアでは新規会員を募集しています。

京都アカデメイアは、「専門分野や所属などをこえて、みんなで一緒に勉強する場をつくる」ことを目的として作られたNPO法人です。だいたい月一回程度、なにかしらのカジュアルな勉強イベントを開催しています。具体的には、(1) ひとつのテーマを決めて参加者で自由に議論しあうアカデメイア・カフェ、(2) 課題本を決めてそれについての感想を鍋をつつきあいながら話し合う批評鍋、(3) 書評やブログなどをウェブを通じて発信、などの活動を主に行っています。その他、なにか外部(他団体)から持ち込み企画があった場合にはそれに応えてイベントを企画したりすることもあります。そのときどきのメンバーの興味関心に応じて、毎月の企画を立てて、自分たちで運営をしています。ホームページから過去の活動履歴など確認できるので、興味ある方はご覧になってください。

一緒に京都アカデメイアの活動に参加してみたい、勉強系のイベントを企画・運営してみたい、という方がいれば、ぜひお気軽にご連絡ください。京都アカデメイアの理念に賛同してくださる方、京都アカデメイアの活動に興味をもってくださる方であれば、所属や年齢を問わず、誰でも歓迎します。学生(大学生以外も可)、学生以外の方、社会人の方、一般市民の方、などどなたでも参加可能です。

また直接に活動には参加できないけれども京都アカデメイアを応援したい、という方には賛助会員の制度も設けています。1口1000円からの賛助を受けつけています。正会員、賛助会員になってくださった方には、毎年一回、京都アカデメイアの会報(京アカ通信)を送らせていただいています。現在は、正会員が約20名、賛助会員が約10名ほどで構成されています。入会案内はこちらからどうぞ。

直近では4月19日(日)18時からGACCOHにて、「はじめてのベーシックインカム」をテーマとしたアカデメイアカフェを開催します。こちらはベーシックインカム勉強会関西さんとベーシックインカム勉強会いしかわさんとのコラボ企画です。イベントスペースGACCOHさんにもしばしばお世話になっています。京都アカデメイアの活動に関心をもたれた方は、こちらのイベントに遊びに来ていたただければ、その際に詳しいお話などもさせていただけると思います。これ以外にも、だいたい毎月一回程度、何かしらのイベントや企画などを開催しているので、ご都合あう際にご連絡をいただければ幸いです。

ポスター ベーシックインカム-01

 

また会員以外の方にもメーリングリストで今後のイベント情報や書評の更新情報などのお知らせを行っています。登録希望の方はこちらのフォーマットからどうぞ。さらに専門的に学んでみたい、という方には京都アカデメイア塾の運営もしております。こちらも随時、受講生募集中ですのでどうぞよろしくお願いします。お問い合わせ、リクエストなどはkyotoacademeia□gmail.comまでどうぞ(□に@を入れてください)。

みなさまのご参加をお待ちしております!ともに京都から街場での学びを広げていきましょう!

アカデメイア・カフェ「はじめてのベーシックインカム」

 
次回イベントのお知らせです。

「アカデメイア・カフェ」は、毎回決められたテーマについて、参加者が自由 に議論しあうイベントです。
毎回幅広い年代、職業の方に参加いただいています。予備知識なし、はじめての方大歓迎です。

今回のテーマは「ベーシックインカム
ベーシックインカム勉強会関西さん、ベーシックインカム勉強会いしかわさんとの共催イベントです。

ポスター ベーシックインカム-01

いま新しい社会保障の仕組みとして世界的に注目されている”ベーシックインカム”。じつはベーシックインカムにつながる考え方は、約200年以上前から、トマス・ペイン、J.S.ミル、フリードマンなど、左右を問わず、多くの人びとによって繰り返し論じられてもきました。 ”最適限度の所得をすべての国民に無条件で保証する”というアイデアは、現代に実現できるのか?

今回は、ベーシックインカムについて基礎から一緒に考えます。

プログラム
・前半:レクチャー(中村さん/ベーシックインカム勉強会いしかわ、高橋さん/ベーシックインカム勉強会関西)
・後半:ディスカッション

「ベーシックインカムはみんなのものです。みんなで話せる感じになれば嬉しいです。なるべく分かりやすく説明しますので、少しでも興味のある方はどなたでもご参加ください」(なかむら&たかはし)

日時:2015年04月19日(日)18:00-
場所:GACCOH(京阪電車「出町柳駅」2番出口より徒歩5分)
※会場費として一人当たり300〜500円徴収いたします。

当日会場までお越しください。
たくさんのご参加 お待ちしております。
 
お問い合せはこちらまで
kyotoacademeia◯gmail.com(◯を@に変えてください。)
 

批評鍋『キャバ嬢の社会学』 再アップしました

 

音声が途切れていた「批評鍋 #09 『キャバ嬢の社会学』」を再アップしました。

この回は、『キャバ嬢の社会学』(講談社)著者の北条かやさんにSkypeで生出演していただき、お話をうかがいました。

 


キャバ嬢の社会学

星海社(2018年06月19日)

 

舟木徹男さんが暁烏敏賞を受賞

舟木徹男正会員が、石川県白山市が主催する 第30回暁烏敏(あけがらすはや)賞(第1部門 哲学・思想)を受賞されました。受賞論文のタイトルは『親鸞思想における「生きる意味」―神谷美恵子とフランクルを媒介に―』です。

舟木さん暁烏敏賞
舟木徹男さん

暁烏敏賞は、白山市出身の真宗大谷派の僧侶である暁烏敏の優れた功績を讃え末永く顕彰するとともに、伝統文化の継承発展と21世紀を担う青少年の健全育成を図り、有為な人材の輩出を願って設けられた賞です。

受賞論文はウェブページにて公開されています。

入選論文

白山市 第30回 暁烏敏賞入選論文

賀正新年

新年あけましておめでとうございます

昨年はみなさまにお世話になり本当にありがとうございました。
京都アカデメイアは、それぞれの立場をこえて、みんなで知識や知恵を共有し、発展させるための活動に一つ一つ取り組んでまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2015年元旦

2014年 今年の振り返り

今年1年の京都アカデメイアの主なイベント・活動をまとめておきます。

<1月>
・書評 野原慎司著、『アダム・スミスの近代性の根源――市場はなぜ見出されたのか』、京都大学 学術出版会/上野大樹

<2月>
・批評鍋 第8回『学力幻想』(小玉重夫、筑摩書房)

<3月>
大学改革、どうしてこうなった!?―「京大騒動」から見る大学のいま
・アカデメイアカフェ 「草食系時代」の婚活論
・書評 本田由紀著、『「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち』、勁草書房/船越克真

<4月>
・批評鍋 第9回 『キャバ嬢の社会学』(北条かや、講談社)
京都アカデメイア塾 開始
・書評 立岩真也著、『造反有理 精神医療現代史へ』、青土社/ひねもす無為
――、香月真理子著、『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』、朝日新聞出版/村田智子
――、嶽本野ばら著、『もえいぬ――正しいオタクになるために』、集英社/――
――、金成隆一著、『ルポ MOOC革命――無料オンライン授業の衝撃』、岩波書店/浅野直樹

<5月>
――――――

<6月>
・批評鍋 第10回『世界が土曜の夜の夢なら』、『ヤンキー化する日本』(斎藤環、角川書店)

<7月>
・書評 ミルチャ・エリアーデ著、 大室幹雄訳、『鍛治師と錬金術師』、せりか書房/師道新

<8月>
・夏休み特別ustream企画―京アカ夏まつり2014―京の真夏の教養三昧

<9月>
・アカデメイアカフェ 〈少子化問題〉は問題なのか?―これからの社会保障を考える―
・書評 河野哲也著、『境界の現象学――始原の海から流体の存在論へ』、筑摩書房/中森弘樹

<10月>
・批評鍋 第11回『弱いつながり-検索ワードを探す旅』(東浩紀、幻冬舎)
・書評 鷲田清一監修,カフェフィロ CAFE PHILO著、『哲学カフェのつくりかた』、大阪大学出版会/大窪善人
――、エリック・ホッファー著、田中淳訳、『波止場日記』、みすず書房/中島啓勝

<11月>
――――――

<12月>
・批評鍋 第12回 『男子の貞操―僕らの性は、僕らが語る』(坂爪真吾、筑摩書房)
・書評 重田園江著、『社会契約論――ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ』、筑摩書房/上野大樹
――、北条かや著、『キャバ嬢の社会学』、講談社/上野大樹
――、オルハン・パムク著、 和久井路子訳、『雪』、藤原書店/田中いくみ

今年の一番のニュースは、京都アカデメイア塾をスタートしたことでした。「大人のための教養塾」と名打った、新しいタイプの学習塾。大学や学校の外での「学び」の機会を広げていくという京都アカデメイアのプロジェクトをまた一歩前進させました。

好評の「批評鍋」は、計5回開催しました。教育、社会、批評、セクシャリティと、いろいろな分野の本を扱いました。
「アカデメイアカフェ」は、結婚、少子化、社会保障などをテーマに、ディスカッション・イベントを開催し、多くの方に参加いただきました。

その他には、京都大学の大学改革の動きを受けた報告会を開催しました。今年は、学校教育法改正をはじめとする、大学改革の大きな動きがありました。また、大学構内に私服警官が許可なく立ち入った上、学生に取り押さえられるという、「京大ポポロ事件」や、大学および教員が、不当な強迫行為を受け辞職を迫られるという事件(結果的には雇用は継続されることになったということですが)をはじめ、大学にかかわる事件が取り沙汰される一年でもありました。改めて、大学の存立や研究の意義、そして、大学と市民社会との関係を問いなおすことの必要性を痛感しました。

最後に、今年も、会員の皆さんからたくさんの書評をお送りいただき、ほぼ毎月1本のペースで掲載することができました。毎回さまざまなジャンルの本が紹介され、ユニークなコーナーになっています。

来年は、会員の皆さんとのコミュニケーションをより充実していくと同時に、新しい流れも取り込んでいきたいと思います。今後ともご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

大窪善人

GACCOH教養講座vol.001「寝ながら学べるアーレント」

 

百木です。
今回は京都アカデメイアのイベントではないのですが、告知をさせてください。
今週土曜日にGACCOHさんでアーレントについての入門講座を担当させて頂くことになりました。
昨年公開の映画などでも話題になった思想家ハンナ・アーレントについて、知識のない人でも分かりやすいように授業させて頂くつもりです。関心ある方がいらっしゃればぜひご参加ください。
今後も、このようなかたちで京都アカデメイアとGACCOHさんでコラボなどしつつ、京都を中心とした街場での学びの機会など広げていければいいなと考えております。よろしくお願いします。

◆GACCOH教養講座「寝ながら学べる」シリーズ第一弾
「寝ながら学べるアーレント」

日時:5月31日(土)19時~21時
場所:GACCOH (京阪出町柳駅から徒歩5分)
講師:百木漠(京都大学大学院)
参加費:1000円
参考文献:矢野久美子『ハンナ・アーレント――「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』(中公新書)

詳細・申し込みはこちらから。

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人間の条件 (ちくま学芸文庫)

人間の条件 (ちくま学芸文庫)


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京都アカデメイア塾開校!

2014/04/04

こんにちは、京都アカデメイア(京アカ)の大窪です。
この4月から京アカで塾を始めることになりました。その名もズバリ「京都アカデメイア塾」。そのままですね。でも、塾と言っても受験対策とか学習塾ではなく、大人のための「教養塾」です。では、学習塾と何が違うのか。

教養塾をつくるきっかけ

京アカでは毎月、公開の読書会やディスカッションイベントなどを開催していて、学生から主婦、年配の方まで参加いただいているのですが、イベントが終わったあとに参加者からこんな声をいただくことがありました。今日話し合った話題についてもっと詳しく知りたい、ぜひ教えてもらいたい、と。こちらとしては非常にありがたいのですが、うちは小さな団体だからボランティアでやるのはたいへんだ。また、実はこうしたニーズは他にもあるかもしれない。どうしよう、何かいい方法はないものか…。そこで行き着いた結論が塾をつくることでした。

先月何冊本を読みましたか

学校を卒業して一度社会に出てしまうとなかなか学問や教養を学ぶ機会はありません。他方で、知識の方はというと日進月歩でどんどん更新されています。「え、でも本を読めばいいじゃないの」と言われるかもしれません。たしかにその通りです。書店に行けばたくさんの本が売られています。しかし、それが意外と難しい。国が行ったある調査によれば、雑誌や漫画を除いて1ヶ月に一冊も本を読まないと答えている人は全体の半数近くに上るそうです。本を読むというのは思いのほか敷居が高い行為なのです。それが教養や古典となればなおさらです。

学び直しのチャンス

他方、最近高校の教科書を大人向けに編集した数学や歴史の本が人気を博しています。またマルクスやニーチェなどの古典を読みたいというニーズも高まっているようです。しかし、一人だけで読むというのはたいへんな気力を要します。専門的な部分はインターネットを見てもわからないとこがまだまだ多いです。京都アカデメイア塾では専門的な知識を持った講師陣が、入門から文献講読、論文の読み書きまで、丁寧にサポートいたします。学び直すなら今がチャンスです。

詳しくは当 京都アカデメイア塾 HPをご覧ください。
http://kyoto-academeia.sakura.ne.jp/wp/

賀正新年

新年あけましておめでとうございます

昨年はみなさまにお世話になり本当にありがとうございました。
京都アカデメイアは、大学、学生、市民といった枠組みを越えて、みんなで知識や知恵を共有するための活動に一つ一つ取り組んでまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2014年 元日