音声が途切れていた「批評鍋 #09 『キャバ嬢の社会学』」を再アップしました。
この回は、『キャバ嬢の社会学』(講談社)著者の北条かやさんにSkypeで生出演していただき、お話をうかがいました。
音声が途切れていた「批評鍋 #09 『キャバ嬢の社会学』」を再アップしました。
この回は、『キャバ嬢の社会学』(講談社)著者の北条かやさんにSkypeで生出演していただき、お話をうかがいました。
舟木徹男正会員が、石川県白山市が主催する 第30回暁烏敏(あけがらすはや)賞(第1部門 哲学・思想)を受賞されました。受賞論文のタイトルは『親鸞思想における「生きる意味」―神谷美恵子とフランクルを媒介に―』です。
暁烏敏賞は、白山市出身の真宗大谷派の僧侶である暁烏敏の優れた功績を讃え末永く顕彰するとともに、伝統文化の継承発展と21世紀を担う青少年の健全育成を図り、有為な人材の輩出を願って設けられた賞です。
受賞論文はウェブページにて公開されています。
今年1年の京都アカデメイアの主なイベント・活動をまとめておきます。
<1月>
・書評 野原慎司著、『アダム・スミスの近代性の根源――市場はなぜ見出されたのか』、京都大学 学術出版会/上野大樹
<2月>
・批評鍋 第8回『学力幻想』(小玉重夫、筑摩書房)
<3月>
・大学改革、どうしてこうなった!?―「京大騒動」から見る大学のいま
・アカデメイアカフェ 「草食系時代」の婚活論
・書評 本田由紀著、『「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち』、勁草書房/船越克真
<4月>
・批評鍋 第9回 『キャバ嬢の社会学』(北条かや、講談社)
・京都アカデメイア塾 開始
・書評 立岩真也著、『造反有理 精神医療現代史へ』、青土社/ひねもす無為
――、香月真理子著、『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』、朝日新聞出版/村田智子
――、嶽本野ばら著、『もえいぬ――正しいオタクになるために』、集英社/――
――、金成隆一著、『ルポ MOOC革命――無料オンライン授業の衝撃』、岩波書店/浅野直樹
<5月>
――――――
<6月>
・批評鍋 第10回『世界が土曜の夜の夢なら』、『ヤンキー化する日本』(斎藤環、角川書店)
<7月>
・書評 ミルチャ・エリアーデ著、 大室幹雄訳、『鍛治師と錬金術師』、せりか書房/師道新
<8月>
・夏休み特別ustream企画―京アカ夏まつり2014―京の真夏の教養三昧
<9月>
・アカデメイアカフェ 〈少子化問題〉は問題なのか?―これからの社会保障を考える―
・書評 河野哲也著、『境界の現象学――始原の海から流体の存在論へ』、筑摩書房/中森弘樹
<10月>
・批評鍋 第11回『弱いつながり-検索ワードを探す旅』(東浩紀、幻冬舎)
・書評 鷲田清一監修,カフェフィロ CAFE PHILO著、『哲学カフェのつくりかた』、大阪大学出版会/大窪善人
――、エリック・ホッファー著、田中淳訳、『波止場日記』、みすず書房/中島啓勝
<11月>
――――――
<12月>
・批評鍋 第12回 『男子の貞操―僕らの性は、僕らが語る』(坂爪真吾、筑摩書房)
・書評 重田園江著、『社会契約論――ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ』、筑摩書房/上野大樹
――、北条かや著、『キャバ嬢の社会学』、講談社/上野大樹
――、オルハン・パムク著、 和久井路子訳、『雪』、藤原書店/田中いくみ
今年の一番のニュースは、京都アカデメイア塾をスタートしたことでした。「大人のための教養塾」と名打った、新しいタイプの学習塾。大学や学校の外での「学び」の機会を広げていくという京都アカデメイアのプロジェクトをまた一歩前進させました。
好評の「批評鍋」は、計5回開催しました。教育、社会、批評、セクシャリティと、いろいろな分野の本を扱いました。
「アカデメイアカフェ」は、結婚、少子化、社会保障などをテーマに、ディスカッション・イベントを開催し、多くの方に参加いただきました。
その他には、京都大学の大学改革の動きを受けた報告会を開催しました。今年は、学校教育法改正をはじめとする、大学改革の大きな動きがありました。また、大学構内に私服警官が許可なく立ち入った上、学生に取り押さえられるという、「京大ポポロ事件」や、大学および教員が、不当な強迫行為を受け辞職を迫られるという事件(結果的には雇用は継続されることになったということですが)をはじめ、大学にかかわる事件が取り沙汰される一年でもありました。改めて、大学の存立や研究の意義、そして、大学と市民社会との関係を問いなおすことの必要性を痛感しました。
最後に、今年も、会員の皆さんからたくさんの書評をお送りいただき、ほぼ毎月1本のペースで掲載することができました。毎回さまざまなジャンルの本が紹介され、ユニークなコーナーになっています。
来年は、会員の皆さんとのコミュニケーションをより充実していくと同時に、新しい流れも取り込んでいきたいと思います。今後ともご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
百木です。
今回は京都アカデメイアのイベントではないのですが、告知をさせてください。
今週土曜日にGACCOHさんでアーレントについての入門講座を担当させて頂くことになりました。
昨年公開の映画などでも話題になった思想家ハンナ・アーレントについて、知識のない人でも分かりやすいように授業させて頂くつもりです。関心ある方がいらっしゃればぜひご参加ください。
今後も、このようなかたちで京都アカデメイアとGACCOHさんでコラボなどしつつ、京都を中心とした街場での学びの機会など広げていければいいなと考えております。よろしくお願いします。
◆GACCOH教養講座「寝ながら学べる」シリーズ第一弾
「寝ながら学べるアーレント」
日時:5月31日(土)19時~21時
場所:GACCOH (京阪出町柳駅から徒歩5分)
講師:百木漠(京都大学大学院)
参加費:1000円
参考文献:矢野久美子『ハンナ・アーレント――「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』(中公新書)
詳細・申し込みはこちらから。
ハンナ・アーレント – 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)
2014/04/04
こんにちは、京都アカデメイア(京アカ)の大窪です。
この4月から京アカで塾を始めることになりました。その名もズバリ「京都アカデメイア塾」。そのままですね。でも、塾と言っても受験対策とか学習塾ではなく、大人のための「教養塾」です。では、学習塾と何が違うのか。
教養塾をつくるきっかけ
京アカでは毎月、公開の読書会やディスカッションイベントなどを開催していて、学生から主婦、年配の方まで参加いただいているのですが、イベントが終わったあとに参加者からこんな声をいただくことがありました。今日話し合った話題についてもっと詳しく知りたい、ぜひ教えてもらいたい、と。こちらとしては非常にありがたいのですが、うちは小さな団体だからボランティアでやるのはたいへんだ。また、実はこうしたニーズは他にもあるかもしれない。どうしよう、何かいい方法はないものか…。そこで行き着いた結論が塾をつくることでした。
先月何冊本を読みましたか
学校を卒業して一度社会に出てしまうとなかなか学問や教養を学ぶ機会はありません。他方で、知識の方はというと日進月歩でどんどん更新されています。「え、でも本を読めばいいじゃないの」と言われるかもしれません。たしかにその通りです。書店に行けばたくさんの本が売られています。しかし、それが意外と難しい。国が行ったある調査によれば、雑誌や漫画を除いて1ヶ月に一冊も本を読まないと答えている人は全体の半数近くに上るそうです。本を読むというのは思いのほか敷居が高い行為なのです。それが教養や古典となればなおさらです。
学び直しのチャンス
他方、最近高校の教科書を大人向けに編集した数学や歴史の本が人気を博しています。またマルクスやニーチェなどの古典を読みたいというニーズも高まっているようです。しかし、一人だけで読むというのはたいへんな気力を要します。専門的な部分はインターネットを見てもわからないとこがまだまだ多いです。京都アカデメイア塾では専門的な知識を持った講師陣が、入門から文献講読、論文の読み書きまで、丁寧にサポートいたします。学び直すなら今がチャンスです。
詳しくは当 京都アカデメイア塾 HPをご覧ください。
http://kyoto-academeia.sakura.ne.jp/wp/
大窪です。早いもので、今年ものこすところ僅かとなりました。
今年1年の京都アカデメイアの主なイベント・活動をまとめておきます。
<1月>
・批評鍋 第1回『ニートの歩き方』(pha,技術評論社)
・教養って何だろう/ゲスト:酒井敏氏(京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授)
<2月>
・批評鍋 第2回『ヒーローを待っていても世界は変わらない』(湯浅誠,朝日新聞出版)
<3月>
・批評鍋 第3回『PLANETSvol.8』(宇野常寛,第二次惑星開発委員会)
・カピバクさんに聞いてみよう! 第1回 働くことの意味って?
<4月>
・カピバクさんに聞いてみよう! 第2回 「就活」をはじめる前に知っておきたいこと
・批評鍋 第4回『ヘンな子と言われつづけて』(高橋今日子,明石書店)
<5月>
――――――
<6月>
・アカデメイアカフェ 第6回 経済成長Yes or No?
・カピバクさんに聞いてみよう! 第3回 文学と社会思想のあいだ ~『多崎つくる』から『なめ敵』まで~
・アカデメイア相談室 第1回 くらしの法律相談~消費者 労働問題
<7月>
・カピバクさんに聞いてみよう! 第4回 GACCOHのヒミツ
・京都アカデメイア NPO法人設立
<8月>
・批評鍋 第5回 『ゆとり京大生の大学論』(ナカニシヤ出版)/ゲスト:安達千李氏(『ゆとり京大生の大学論』編集者)
・書評 『大学とは何か』(吉見俊哉,岩波書店)/大窪善人
・活動報告論文をHPに掲載
<9月>
・カピバクさんに聞いてみよう!第5回 カピバクさんが聞いてみます!~いま就職しない働き方は可能か?~/ゲスト:浅野直樹氏(京都アカデメイア・スタッフ)
・書評 『勝手にふるえてろ』(綿矢りさ,文藝春秋)/村田智子
<10月>
・アカデメイアカフェ 第7回 経済成長と幸せ
・書評 『日本型「教養」の運命――歴史社会学的考察』(筒井清忠,岩波書店)/百木漠
<11月>
・アカデメイア相談室 第2回 労働問題総論
・批評鍋 第6回『来るべき民主主義』(國分功一郎,幻冬舎)
<12月>
・批評鍋 第7回『ゆかいな仏教』(橋爪大三郎,大澤真幸)
・書評『「婚活」現象の社会学―日本の配偶者選択のいま』(山田昌弘,東洋経済新報社)/浅野直樹
今年は新たにスタートした企画が目白押しの年でした。1月に始まった「批評鍋」は12月まで計7回開催しました(そのうち半分程をyotubeで公開しています)。大学論から政治、文化・サブカルチャー、宗教まで、硬軟織り交ぜて、多彩なテーマの書籍を扱いました。今年の「アカデメイアカフェ」は、四条の喫茶店のご協力のもと、「経済成長」をテーマにしたディスカッション・イベントを開催しました。今年は「経済」が何かと話題に上る年でもありました。Ustream生放送番組「カピバクさんに聞いてみよう!」では、百木さんと大窪が毎回話題のテーマを取り上げて話をしました。他のイベントでは話しきれない話題も取り上げました。また、今年7月にはNPO法人を設立しました。それに伴って、HPのリニューアル、書評活動の再開、広報活動を行うなど、京都アカデメイアは新しいスタートをきりました。
京都アカデメイアは活動をはじめてからちょうど3年が経ちました。故事に「石の上にも三年」という諺がありますが、地道な活動を続けるのは見かけ以上に大変なことだったと思います。これまでの活動の後ろには、京アカ・スタッフはもちろん、いろいろな方の協力や支援があったことは言うまでもありません。この場を借りてお礼を申し上げます。まだまだ未熟な部分もあるかとは存じますが、今後ともご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2013年7月11日、京都アカデメイアは、NPO法人 京都アカデメイアとなりました。これまでは任意団体として活動してきましたが、このたび、活動体制を整備し、NPO法人として二度目のスタートを切ることとなりました。学生や社会人などの枠に捕らわれない、自由な学び合いの場所をつくる活動に向けていっそう努力していくつもりです。みなさまのご支援、ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。詳しくはHPのご挨拶をご覧ください。
百木です。
先週末の土曜日に、初めて岩倉の畑に行って来ました。
この畑は現在(あ)さんと(む)さんが借りているもので、もう一ヶ月くらい行っていないので荒れているかも、と聞いていたのですが、「荒れている」というほどではありませんでした。オクラや大豆や大根などが順調に(?)育っておりました。オクラは取り時を逃して巨大化していましたが…。もちろん定期的に手入れをしたほうがもっと良いのでしょうが、夏の間一ヶ月ほど放置していてもこれくらいには植物は勝手に育つのだなーと思いました。自然の力は偉大ですね。適当に雑草を抜き、育ちきったオクラなどを収穫して帰ってきました。
この畑は今年いっぱいで契約が切れることになっているそうです。(あ)さん・(む)さんともお忙しくなってきたのであまり畑に行く暇がなくなってきたので、やむなく手放すことになりそうだとのこと。もし、引き継いで畑を育ててくれる方がいらっしゃれば、喜んでお譲りしたいと聞いております。毎月の賃料は3000円、場所は叡山電鉄の岩倉駅近くです。畑は耕してある状態なので、後を引き継いで作業したいなら便利なのではないかとのこと。関心ある方は、kyotoacademeia@gmail.comまでメールをください。
この畑があるレンタル農園地(?)は、(あ)さん・(む)さんが借りたのが初めだったらしいのですが、1年たった今ではほぼすべての区画が埋まり、さらにレンタル用の土地も増えていたようです。最近はプチ農業ブームというか、このようなレンタル農業が流行ったり、農業に関する仕事に就きたいという若者が増えていたり、農業に参入する企業が出てきたりしているようですね。自給率の低下や農業人口の高齢化、耕作放棄地の増加などが社会問題となっていますが、農業に関心をもつ人・農業を仕事にしたい人などは増えてきているのかなと思います。なぜそのあたりのミスマッチがなかなか埋まらないのか(あるいは少しずつ埋まってきているのか)、なぜいま改めて農業に注目が集まっているのか、など個人的に気になるところではあります。そういったテーマも、近々京都アカデメイアのイベントで取り上げることができれば面白いかもしれません。
僕あと、帰りに少しだけ寄った岩倉図書館がとても居心地の良い図書館で、こんな図書館が近所にあればいいのになぁと思いました。久しぶりに図書館に行く楽しみを思い出しました。今週の金曜日には、図書館職員の方とコラボした勉強会があるので、お時間ある方はお越しくださいませ。