4月19日、アカデメイア・カフェ no.10 「はじめてのベーシックインカム」 を開催しました。
ベーシックインカムの勉強会を開催されている中村さん、高橋さんにプレゼンしていただきました。
中村さんはベーシックインカム勉強会いしかわ(石川県)、若者や子どもの就学や就労を支援するNPO法人ワンネススクールで活動されています。
“家庭環境や災害など波瀾万丈な人生経験をくぐり抜けてきた”という自己紹介がとてもインパクトがありました。でも、それは特別なことではなく、だれにでも起こる可能性のある話でもあります。
ベーシックインカムとは?
基本的な収入。
最低所得保障や基礎所得保障とも言う。国が無条件に一定の金額を長期的に国民に給付する制度。
ただし、様々な制度設計の提案があり「これがベーシックインカムです」といった形はない。
社会はどうかわるのか?
たとえば、仕事の考え方が変わるかも。なぜ働くのか、どう働くのかを考えて、選べるようになる。
どのくらいの額なのか?
たとえば月1人7万円とすると、母子家庭なら母と子供(1人)で7×2=14万、4人家族なら28万円(ただし未成年は成人の半額にするという見積りもあり得る)
財源はどうするのか?
実施するには、もし月1人8万円にすれば年間約100兆円は掛かる。しかし所得税や社会保障統合、日銀や政府による通貨発行プランなど、実は様々な試算がある。
実際に採用しているところは?
実施に近い例ではナミビアやモンゴルなど。最近スイスでも実施の機運が高まっている。
公共性という観点から
すべての人の参加や幸せのための制度とは何か。ベーシックインカムの議論はよい材料になる。ひとつの手段としてベーシックインカムを考える。
高橋さんには財源の計算方法や制度設計についてお話いただきました。
後半は会場のみなさんと議論でとても盛り上がりました。
ベーシック・インカムの実施の障害や弊害。社会保障とのかね合い。教育との関係や経済に与える影響etc
ご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました!
ベーシックインカムについて一番多い反応は賛成でも反対でもない。一番は”リアリティがない”という反応だ。
逆に言うと、リアリティさえ抱くことができれば実行は難しくない。
ウィキペディアの「ベーシックインカム」がかなり充実していて参考になります。