ハンナ・アーレント×ハンス・ヨーナス講座@GACCOH レポート

百木です。GACCOHのアーレント×ヨーナス講座第4回が無事終了しました。昨日は多くの方に参加いただけて、議論も盛り上がったので良かったです。締めくくりにふさわしい感じでした。今回は「責任」がテーマだったのですが、アーレントとヨーナスの思想の違いがよく出て、面白い議論になったのではと思います。

特に昨日は、ヨーナスの「弱い神」、神が人間を助けるのではなく、人間が神を助けるというアイデアが面白くて印象的でした。アウシュビッツ後にどのような道徳・倫理・責任を語るか、というのが昨日のテーマでしたが、アーレントが決して神に頼ろうとしなかったのに対して、ヨーナスは最後までユダヤの神への信仰を捨てず、それを救い出すための哲学を構想したのだなと。

4回の講座を通してヨーナス哲学の概要を知ることができ、アーレントとヨーナスの共通した問題意識と、それに対するそれぞれの応答の違いを知ることができて、僕自身も大変勉強になりました。一緒に講師を務めてくれた戸谷洋志さんに感謝です。
今後、戸谷さんと一緒に学術的にも何らか成果を出していければいいねという話もしています。アーレントとヨーナスの比較研究は海外ではいくつか先行研究があるらしいのですが、日本ではまだ本格的に研究されていないと思うので、そこを切り開いていけたらいいなと。

こういう場を設けていただいたGACCOHさんにも感謝です。また次も何かやりましょう。


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