1226数学企画(イントロダクション)

浅野です。本日の数学企画の報告をします。

午前10時に付属図書館前に集合し、図書館内の共同研究室でこの数学企画のイントロダクションを行いました。部屋にはホワイトボードもあり、なかなか快適です。強いて文句を言うなら机が円形だったのでやや板書を写しづらかったことくらいです。

まず一通り自己紹介をした後、Mさんが指定テキスト(キャンパスゼミシリーズと『「無限と連続」の数学』)の説明を軽くして、その流れで数学という分野の大まかな見取り図を書いてくれました。それによると今回私たちが学習する微分積分と線形代数は幾何・解析・代数という数学の三本柱の土台となるものです。きちんと学べば経済学や工学では胸を張ってよいし、数学系の学部2, 3回生くらいのレベルに達するそうです。

後半は数3Cに属する事柄の確認を行いました。行列では四則演算まで導入できました。積がやっかいなので、その計算方法に慣れることが当面の目標です。微分では三角関数や指数・対数の微分、合成関数や積の導関数が最初の道具になります。これらについて、グラフを描きながらイメージをつかみました。

というところで時間になりました。ですのでやはり本格的な始動は年明けからです。本日参加できなかった人もご安心ください。

次回は微積、線形とも第1章を取り上げる予定です。担当を割り振って、その人に説明をしてもらい、数学に詳しい人に適宜補ってもらう形で進めることにしました。

日程は1月14日〜18日、24日〜26日あたりで調整することになりそうです。1月の上旬に改めて日程を確定させましょう。その際はご協力をお願いいたします。

終了後は昼食にカンフォーラへ行きました。「量子力学に一度は打ちのめされる必要がある」といった、普段は聞くことのできないような話が聞けました。

数学企画のご案内

浅野です。

大学数学を学びたいという声があがり、このたび数学企画が実現する運びとなりました。大学数学を学び損ねた人がその世界に触れようというコンセプトです。最初の取っ掛かりとして「キャンパスゼミ」シリーズを用いて必要に応じて数ⅢCの内容を補いながら進めていく予定です。数学に詳しい人に参加してもらう予定ですので、発展的な内容も学べると思います。

12月26日(日)の午前に初回のイントロダクションの会を開き、年明けから本格的に始動します。興味をもたれた方は「数学企画」のフォームメール(メールのアイコンをクリックすると開きます)からご連絡ください。

NF企画 公開討論を終えて(ご意見紹介)

百木です。
遅くなりましたが、先日のNF祭イベント・公開討論「いま、大学で〈学問〉する意味」にお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。京都アカデメイアとして初めての公開イベントで、いろいろと至らぬ点はあったかと思いますが、ひとまず無事にイベントが終了し、スタッフの一員としてほっとしております。ゲストに来ていただいたチャーリーさん、信友さん、玉置さんも本当にありがとうございました。

当日回収させて頂いたアンケートや質問用紙の中から、いくつか頂いたご意見を紹介したいと思います。

「大学内で閉じた議論という印象で残念」

→今回最も多かったご批判です。この点はパネリスト・スタッフの間でも反省する点も多いです。プレゼン力が未熟でこちらの意図をうまく伝えられなかったということもありますし、議題の立て方や進行の仕方などをもっと工夫すべきだったと思う点もあります。ただ、今回は大学と〈学問〉の意義を再考するということが一番大きなテーマだったので、大学内から見た議論が中心になったのは止むを得なかったかなと感じる部分もあります。せめて第二部では「大学を超えて〈学問〉する可能性」の話、つまり〈社会〉の側から見た議論をもっと展開できればよかったのですが、こちら側の力不足でそのテーマを十分に論じられませんでした。そのなかでも、学部生の田中さんが〈社会〉に出てからも〈学問〉する可能性を発言していて好感を持てた、という意見も多く頂きました。

「議論が拡散している・パネリストが多すぎ」

→この点はやや欲張りすぎた面があるかもしれません。議題を4つ設定したのですが、大学の就職予備校化・高学歴ワーキングプア問題・社会に出てから〈学問〉する可能性・京都アカデメイアの今後と、観点や規模の違う話を4つ盛り込んだので、議論が拡散した印象を持たれた方もいらっしゃったと思います。ただ、いっぽうで「大学や学問に関する幅広い議論が聞けて面白かった」「大学や教養の意義について考えるきっかけを得た」「大学とビジネスの関係について気付きがあった」など肯定的な意見も多数頂きました。議論の幅を広げることで面白いと感じていただける方もいれば、もっと絞ったテーマで深い議論を聞きたかったという方もいらっしゃったと思います。この点も反省すべき点を見極めてスタッフ間で話し合い、次回の企画に生かしていきたいと考えています。

「Ustream中継やtwitterのハッシュタグ設定を行ってほしかった」

→この意見もいくつか頂きました。Ustream中継については、今回は機材を揃えられなかったこととオフレコ話ありのライブ感を演出したいという意図から実施しませんでした。ただビデオ撮影は行いましたので、後日一部(か全部か検討中)をYouTubeにアップする予定です。アップロードしましたらまたブログやtwitter上でお知らせします。ハッシュタグについては、会場でiPhoneが圏外ということもあり、特に設定しなかったのですが数名の方から要望を頂きましたし、実際にハッシュタグを設けて中継してくださった方もいらっしゃったので(ありがとうございます)、次回このような機会があればハッシュタグは設けるつもりでいます。Ustream中継については主に機材面と技術面の理由から次回も実施するかどうかは不明です。

「文系と理系の間で距離を感じた。理系の意見が十分に取り入れられずに残念」

→この点は反省するところが大きいです。本当はパネリストの一人に理系の方をいれられれば良かったのですが、都合のつく方がおらず断念しました。次善策ということで、当日理系の方数名にマイクを回したのですが、ひとつひとつの質問に十分に答える余裕がなく、質問を投げっぱなし状態にしてしまったことは申し訳なかったです。今回は必然的に文系から見た大学・学問の話になってしまいましたが、京都アカデメイアの理念のひとつが「文系・理系の枠を超えて学びあう〈場〉を創る」ことなので、今後はもっと理系の方にも積極的に前に出てもらい発言してもらえれば、と考えています。ひとまずは、近々、京都アカデメイアのスタッフが近しい理系の方数名から意見を聞く場を作り、今後、理系と文系が交流・融合する可能性を探っていくつもりです。

「もっと会場とのやりとりがほしかった」

→会場とのやりとりについては、質問を用紙で回収することで出来る限り多くの質問も答えようとしたつもりなのですが、それでもやはりすべての質問に答えることは出来ませんでした。もう少し時間があれば直接会場にマイクを回す時間も設ける予定だったのですが、時間が押していたため断念しました。長時間のイベントだったので、第1部や第2部の間にも会場からの声を拾う工夫はできたかもしれません。この点も次回以降のイベントの教訓として生かしていきます。

「チャーリーさんや信友さんの話をもっと聞きたかった。他のパネリストが邪魔をして残念」

→この点については難しいところです。チャーリーさんや信友さんのほうがプレゼンは明らかに上手ですし、チャーリーさんや信友さんの理論的な整理から多くの学びを得たという声は多かったです。いっぽうで、今回の企画を「鈴木謙介氏講演会」ではなく、あえて「公開討論」というかたちにしたのは、無謀とは知りながらも、チャーリーさんをあくまでいちパネリストという位置づけに置かせてもらい、チャーリーさんと京大生(京大卒業生)がガチ討論する!という企画に挑戦してみたかったからです。その挑戦が成功に終わったか失敗に終わったかは聴衆のみなさまの判断にお任せするしかありません(両方の意見を頂きました)。ただ、ゲスト除くパネリスト一同、それぞれのプレゼン力の至らなさを痛感しており、次回このような機会があったときのために、さらにプレゼン力を磨く必要があることは自覚しております。

「第2部での京大生によるチャーリーdisはいかがなものか」

→この点についても難しいところですが、チャーリーさんをdisったことが問題というよりも(チャーリーさんには寛容に受けとめて頂き感謝しています)、そのdisり方が問題だったのかなと思います。パネリスト間でもっとテーマを共有し、どのような点について議論するのかという意識を明確にしておくべきだったのでしょう。その意味で、やや議論が拡散した印象、感情的なイチャモンをつけている印象、建設的な議論がなされていない印象を与えてしまったとすれば、チャーリーさんにも聴衆の方々にも申し訳なかったです。チャーリーさんのような話術巧みかつ頭の回転が早い方に現役京大生が議論を挑もうとすること自体が無謀な挑戦であったわけですが、その挑戦じたいはやはりしてよかったと思いますので、今後はゲストの方を批判するにももっとそのプレゼン力をあげて臨まなければと考えています。

「聴衆を意識した議論になっていなかった」

→この点はひとえに我々の力不足です。ひとりひとりのプレゼン力を上げることと、進行の仕方や議題設定を工夫することで、次に繋げられればと考えています。

「チャーリー、信友さん以外にもうひとり全体を掴んで議論できる人がいたほうがよかった」

→上記質問の回答に同じ。

他に肯定的な意見として以下のようなご意見も頂きました。

・スタッフの人が優しかった。
・時間の大きな遅れがなくよかった。(ただし4時間は長すぎるとの意見あり)
・漫才風の前説の心意気good!(ただし「お笑いはいらないのでは?」との意見もあり)
・京都アカデメイアの理念に共感。こういった試みを他大学・他地域にまで広げてほしい。(京アカの理念を明確に定めるべきとのアドバイスあり)

これでもすべてのご意見を紹介できてはいないのですが、主なものを紹介させて頂きました。
これらのご意見・ご批判を真摯に受け止め、今後の京都アカデメイアの活動に生かしていきたいと思います。
またブログやtwitterでも多くの方に感想をコメントしていただきました。ありがとうございます。
togetterとブログ記事を紹介させて頂きます。

togetter 京都アカデメイア公開討論「いま、大学で〈学問〉する意味」
京都アカデメイアの「公開討論」に行った。 – あらやしき
「更新されゆくリアリティー」~鈴木謙介さんが参加した京大11月祭公開討論「いま、大学で<学問>することの意味」を聴いて~ -文化ブログ

その他にもご意見・ご感想等あれば、kyotoacademeia□gmail.com(□に@を入れてください)までどんどんメールください。今後も、「様々な専門分野の〈知〉を横断した〈学び合いの場〉を創出する」という理念のもと、京都アカデメイアの活動を広げていければと考えていますので、長い目で見守ってくだされば幸いです。

長文失礼致しました。

NF祭企画詳細発表!

NF祭企画の詳細(タイムスケジュール、パネリスト紹介)をHP特設ページにて公開しました!入場無料(身分、所属を問わずどなたさまでもご参加いただけます)なのでどなたでも是非ご来場ください。

◆NF祭企画特設ページ

公開討論「いま、大学で〈学問〉する意味」

――新しい〈知〉の場所を創るために――


 日時:11月21日(日)13:00~17:00(12:30開場)

 場所:京都大学法経本館1F第七教室(地図

 入場無料(身分、所属を問わずどなたさまでもご参加いただけます)

【 定員150名 予約不要・先着順 】

ゲスト:鈴木謙介さん(関西学院大学准教授)


アカデミックイベント(転載)

たなかです。西隣の同志社大学で以下の公開セミナーがあるそうです。

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科では、連続セミナー「グローバル・ジャスティス」を開催しています。このセミナーは、現代世界が直面するさまざまな課題における「ジャスティス」の問題を、講師が自らの視点で語っていくものです。下記の通り、アフガニスタンの内幕、グローバル社会のケア、外国人の権利、カナダの国際協力など、人間の安全保障にかかわるテーマを取り上げて、これから12月まで連続して開催していきます。

とりわけ関西在住の皆さま、どうぞふるってご参加ください。会場は次の地図をご覧ください。
http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_campus.html
本研究科のイベント案内は次にもございます。
http://global-studies.doshisha.ac.jp/index.html

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第1回
研究科長の内藤正典さんの講演でした(終了)。

第2回
「人質がみたアフガニスタンの裏側」(ジャーナリスト:常岡浩介)
※アフガニスタンでの「対テロ戦争」は現実には崩壊状態だ。自らが人質になって見たアフガニスタン、そして生還後の米国、日本の政府
対応を赤裸々に語る。
日時:11月8日(月)18:30-20:00
会場:講武館104番教室

第3回
“From the Ethics of Care to Global Justice”(Eva Feder Kittay,
Distinguished Professor of Philosophy at Stony Brook University / SUNY)
※福祉が削減され、自己責任論が横行し、女性の貧困化が深刻化する現代のアメリカ社会。ケアを中心とした人と人とのあいだのつながり にこそ、平等が宿ると主張するキテイ教授によれば、公正なケアを保障する社会こそが、正義に適った社会である。移民女性がケア労働者 へと編成されていくグローバル社会において、ケアする・される関係性から新しいグローバルな正義の可能性について考える。
日時:11月10日(水)18:30-20:00
会場:明徳館M1番教室

第4回
「外国人の権利をどう考えるか?-EU法と国の政策のはざまで」(フランス国立科学研究センター主任研究員:Virginie Guiraudon)
※欧州連合の発足は、EU市民とその他の外国人の間に法的な壁を作りだすことになった。EU市民でありながら、移民の子弟と同様に差別されている、ロマの人々をめぐる最近の論争は、多くの問題を提起する。だれが決定し、だれが保護するのか。欧州機関か、あるいは加盟国政府か?
日時: 11 月18 日(木)18:30-20:00
会場: 博遠館212 番教室

第5回
“War against Terrorism, Conservative Responses, and the Decline of
Canada’s Civil Society Participation in International Cooperation”
(Dr. Norman Cook,University of Ottawa))
※米国の主導するテロとの戦いによって、開発援助のアプローチ法は大きく変化した。いわゆる「開発支援の軍事化」は、途上国のNGOと連携している国際人権NGOなどの活動予算を大幅に縮小し、途上国の貧困問題がより深化する結果を招いた。カナダの内政と国際協力のあり方は、9.11後どのように変わったのか。米国とともにアフガニスタンにいまだ軍が駐留するカナダを事例に、保守政治がグローバル市民社会にもたらした問題を考える。
日時:12月6日(月)18:30-20:00
会場:博遠館212番教室

※第5回のクックさんは、人間の安全保障を正面から掲げていた頃のカナダ政府の国際開発庁で、NGO連携などの分野で活躍しておられました。

問い合わせ:
同志社大学グローバル・スタディーズ研究科
tel. 075-251-3930
e-mail. ji-gs@mail.doshisha.ac.jp

人間・環境学フォーラム 学生講演会

総合人間学部3回生の安達千李です。

11月第一週は人間・環境学研究科の公開週間:人間・環境学フォーラムです。詳細はhttp://www.h.kyoto-u.ac.jp/jinkan/topics/2010/10/111524.phpをご覧下さい。

そのうちの1日で人間・環境学フォーラム実施委員と京都アカデメイアがコラボし、学生講演会を実施します。3名の人環関係者の方に、専門分野の話に限らず、人環という環境や学問、生き方へのこだわりをざっくばらんにお話いただく予定です。簡単なフリーセッションもします。総人・人環のヨコのつながりを作るよい機会だと思います。もちろん、他学部・他大のみなさまも大歓迎です!当日は「教員禁制」にしています。普段はきけないような院生の本音も飛び出すかもしれませんよ…!

【講演者】
大黒研究室D1 百木漠さん (専門:社会思想史・経済思想史)
菅原研究室D4 比嘉夏子さん(専門:文化人類学) 
宮下研究室M1 細川由貴さん(専門:微生物学)

【司会】
新宮研究室D4 浅野直樹さん(専門:精神分析)

【講演で気になるキーワード】
シューカツする?院にいく?院に戻ってくる?京都アカデメイア?アカデミックポスト?トンガ王国?海外フィールドワーク?留学?奨学金?学振?文理融合?理転?総人合宿の「いいだしっぺ」?チャレンジ精神?人環への不満?

以下は概要です。是非ご参加ください。

>人間・環境学フォーラム 学生講演会
> 日時:11月2日(火)18時~20時
> 場所:人環 地下会議室
> 参加無料。学生証をお持ち下さい。
> 京都アカデメイアHPトップhttp://www.kyoto-academeia.sakura.ne.jp/もご覧下さい。
> 講演会後は懇親会も予定しております。こちらも奮ってご参加下さい。

ウルリッヒ・ベック来日記念シンポジウム


◆ウルリッヒ・ベック教授、エリザベート・ベック=ゲルンスハイム教授 来日記念連続シンポジウム

【京都シンポジウム】

リスクの時代の家族と社会保障――ベック理論との対話
Family and Social Security in Risk Society

 日時:2010年11月3日(水・祝)12時開場、13時開会(予定)

 場所:立命館大学朱雀キャンパス

 詳細情報

NF祭講演会詳細決定!!


NF祭での講演会詳細が決定しましたのでお知らせします。

講師:鈴木謙介氏(関西学院大学准教授)
日時:11月21日(日)13:00-17:00 開場は12:30~
場所:京都大学法経本館1F第七教室
入場料無料

テーマ「いま、大学で〈学問〉する意味」

講師の鈴木謙介氏に加え、京大の院生・学部生・卒業生を交えて公開討論を行います。

京都大学の成り立ちから始まり、大学で学ぶとはそもそも何なのか、就職とこれからの生き方、大学での過ごし方、大学の就職予備校化と学問・院生の実態、など、大学をめぐる様々な問題を京大を切り口に議論していきます。

シネマで学ぶ「人間と社会の現在」


百木です。

立命館大学人間科学研究所が主催する公開講座です。

◆シネマで学ぶ「人間と社会の現在」

11月からはシリーズ6『今日の夕食何にしようか?-食べることの<政治>』が始まります。

2010年11月13日(土)
  『ダーウィンの悪夢』
  対談:小川さやか 氏(国立民族学博物館 研究戦略センター機関研究員) × 神谷雅子

2010年12月18日(土) 
  『いのちの食べかた』
  対談:松原豊彦 氏(経済学部教授) × 神谷雅子

2011年1月15日(土) 
  『未来の食卓』
  対談:田畑泉 氏(スポーツ健康科学部教授) × 中村正 

個人的に、『ダーウィンの悪夢』は以前に観たのですが、なかなか衝撃的な、いろいろ考えさせられる映画でした。『いのちの食べ方』は以前から観てみたかったので、日程があえば行ってみようと思います。