新倉です。
5月29日は、GACCOHさんのスペースをお借りして、京都アカデメイア読書会を開催しました。今回の課題は、アーレントの『人間の条件』。近年、アーレントは映画化され、関連書籍が多く出版されるなど、にわかにブームになっていました。しかも今回は、アーレント研究をしている百木さんによる報告ということもあり、多くの方に参加していただきました。そして、参加者の皆さんの参加動機として、アーレントの『人間の条件』はいつか読まないといけないと思っていたけれど、なかなか機会がなくきてしまったので、今回の読書会をきっかけにして読みたい、と仰っている方が多かった印象です。
さて今回は、1章から3章を範囲としていましたが、時間の都合上、主に1章2章を中心に議論をしました。『人間の条件』は、人間は何によって条件づけられているか、ということが主題となっている本です。有名なのが、活動的生活を構成する「労働」「仕事」「活動」という三つの営みですね。アーレントは、西洋形而上学の中で「観照」に対して、「政治」の地位が低かったことを指摘します。そこで、「活動」の地位を見直すこと、つまり「政治」の重要性を説いている本であるということができます。今回は、どういった発想からアーレントがこのような区分を行っているのか、などを中心に議論が行われました。
多くの人に参加していただきました。
徐々に講義形式になっていく百木さん。
次回は、『人間の条件』4章から6章です。
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