哲学とは? :「希み」が消えて「哲学」が生れた

大窪善人


 
哲学というとやっぱり難しい。あと学んだとしてどんな意味があるのか? そう感じる人がほとんどではないでしょうか。
でも、そう思うには相応の理由があります。

そもそも「哲学」という言葉は、19世紀にヨーロッパから輸入されたものでした。

「フィロソフィ」、つまり”sophia(知)”を”philein(愛する)”という意味だから「愛知」が素直な訳です。

江戸時代の終わり頃、西周がフィロソフィを「希哲学」と訳しましたが、いつの間にか肝心の”希”が脱落し、さらにオリジナルにはなかった”学”のほうが残って「哲学」になってしまいました。

よく「哲学は何の役に立つのか?」「たんなる暇人の遊びじゃないのか」と言われたりしますが、「フィロソフィ」のもともとの意味までさかのぼってみると、こうした問いが、あるカン違いから出てきているということがわかります。

その話はまた次回に。

こちらは最近読んだ本
“哲学アイドル”ことNMB48 須藤凛々花と社会学者 堀内進之介の2人の対話篇。


人生を危険にさらせ!

幻冬舎(2017年05月11日)

 

おすすめの記事
堀内進之介 『感情で釣られる人々』:カモられないための戦略とは?
大学の外で研究者として生きていくことは可能か? Part.3 を開催しました

より良い問いを立てるコツ、疑問の解決のお手伝いしてます。
詳しくはこちらをご覧ください。
世界に触れる社会学(担当:大窪善人)/京都アカデメイア塾

 

哲学とは? :「希み」が消えて「哲学」が生れた」への6件のフィードバック

  1. ピンバック: 哲学とは? 第2回:考えることは感謝することだ | 京都アカデメイア blog

  2. ピンバック: 哲学とは? その3:思考とは未来への贈り物 | 京都アカデメイア blog

  3. ピンバック: 哲学とは? その4:猫は真理を見つめる | 京都アカデメイア blog

  4. ピンバック: 哲学とは? その5:人生論としての哲学 | 京都アカデメイア blog

  5. ピンバック: 哲学とは? その7:「関係の絶対性」とは何か? | 京都アカデメイア blog

  6. ピンバック: 哲学とは? その8(最終回):希望の哲学へ | 京都アカデメイア blog

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です