「現代思想」に掲載されている百木漠さんの論考を読んだので、ご紹介したいと思います。
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連日ニュースで報じられた森友・加計学園の文書改ざん、南スーダンPKOの日報隠蔽をはじめ、ここ数年、日本の公文書管理がいかにお粗末なものだったかが露呈しました。
民主政治の原則としては、国政が主権者=国民の信託である以上、政府の行動は原則公開され、チェック可能である必要があります。そして、公文書が、その貴重な手がかりとなる”資源”であることは、言うまでもありません。
今後は、民主主義を健全に機能させるためにも、政治家、官僚は勿論、国民レベルでも公文書管理の重要性を再確認し、適切な運用がされるよう監視していかなければならないでしょう。
伝統的な嘘と現代的な嘘
ところで、筆者は、この公文書問題が、哲学的に深刻な問題をも含んでいると指摘します。では、その問題とはいったい何なのでしょうか?
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