未分類」カテゴリーアーカイブ

エックハルト読書会

毎週土曜午後4時から開催している『エックハルト説教集』(岩波文庫)のオンライン読書会(予習なし、その場で輪読)ですが、今週は学会参加のため出席できないメンバーが多いので、一回お休みにします。次回は7月17日(土)、p.95「自分の魂を憎むということについて」からです。新たにご参加希望の方は kyotoacademeia@gmail.com (担当:舟木)までご連絡ください。試しに一回だけ参加・ときどきの参加も歓迎です。

 

円周率公式の証明(改訂版)

以前の記事「円周率公式の証明」がパワーアップして帰ってきました。前回と同じ技法を駆使して、合計で10個の数学公式を証明しました。内容は2つのPDFファイル、改訂版と追加分に分かれています。

改訂版

改訂版では、次の8つの円周率公式のうち7個を証明しました。最後の1つは, 残念ながら私の実力では証明できませんでした。

\[
\pi = 2 \sqrt{3} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{3^n(2n+1)}.
\]

\[
\pi = \frac{2}{\sqrt{3}} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{9^n} \left( \frac{3}{4n+1} – \frac{1}{4n+3} \right).
\]

\[
\pi = \frac{3\sqrt{3}}{4} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{8^n} \left( \frac{2}{3n+1} + \frac{1}{3n+2} \right).
\]

\[
\pi = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{4^n} \left( \frac{2}{4n+1} + \frac{2}{4n+2} + \frac{1}{4n+3} \right).
\]

\[
\pi = \frac{1}{\sqrt{2}} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{8^n} \left( \frac{4}{6n+1} + \frac{1}{6n+3} + \frac{1}{6n+5} \right).
\]

\[
\pi = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{16^n} \left( \frac{4}{8n+1} – \frac{2}{8n+4} – \frac{1}{8n+5} – \frac{1}{8n+6} \right).
\]

\[
\pi = \frac{2\sqrt{3}}{27} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{81^n} \left( \frac{27}{8n+1} – \frac{9}{8n+3} + \frac{3}{8n+5} -\frac{1}{8n+7} \right).
\]

\[
\pi = \frac{1}{2} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{16^n} \left( \frac{8}{8n+2} + \frac{4}{8n+3} + \frac{4}{8n+4} – \frac{1}{8n+7} \right).
\]

改訂版のPDFファイル

追加分

追加で次の3つの数学公式を証明しました。

\[
\log \left( 1 – \frac{1}{\sqrt{3}} \right)
= – \frac{1}{\sqrt{3}} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{n+1} \left( \frac{1}{\sqrt{3}} \right)^n.
\]

\[
\log (2 + \sqrt{3})
= \frac{2}{\sqrt{3}} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{3^n(2n+1)}.
\]

\[
\pi = – 3 \log \left( 2 + \sqrt{3} \right) + 4 \sqrt{3} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{9^n(4n+1)}.
\]

追加分のPDFファイル

作成: 藤原大樹
更新: 2021年6月22日

 

円周率公式の証明

次の2つの円周率公式を証明しました。

\[
\pi = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{4^n} \left( \frac{2}{4n+1} + \frac{2}{4n+2} + \frac{1}{4n+3} \right).
\]

\[
\pi = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{16^n} \left( \frac{4}{8n+1} – \frac{2}{8n+4} – \frac{1}{8n+5} – \frac{1}{8n+6} \right).
\]

証明に必要な知識はほぼ高校数学のみで、使用する大学数学はアークタンジェントの微分だけです。トリッキーな技法は使わず、ひたすら基本的な式変形を繰返します。そして、2つの公式は同じ流れで証明できます。

PDFファイル

作成: 藤原大樹
更新: 2021年6月21日

 

バーゼル問題

数学のバーゼル問題とは、平方数の逆数すべての和がいくらになるかという問題です。この問題は最初オイラーによって解かれました。
\[
\frac{1}{1^2} + \frac{1}{2^2} + \frac{1}{3^2} + \frac{1}{4^2} + \frac{1}{5^2} + \dots = \frac{\pi^2}{6}
\]
近年Youtubeで、このバーゼル問題が中学数学だけで解けたと話題になっています。情報を整理するために、リンク集を作りました。

Youtuber河野玄斗さんによる解説。明快で分かりやすいです。

Youtuberタマキさんによる解説。丁寧な説明です。

このブームの発端となった動画です。絵が美しい。300万再生を超えており、人気があります。

一番の元ネタは、動画ではなく、次の2010年の論文です。

参考文献
Wästlund, J. (2010). Summing inverse squares by euclidean geometry. reason, 25(8), 2.
http://www.math.chalmers.se/~wastlund/Cosmic.pdf

作成: 藤原大樹
更新: 2021年6月1日

 

$\dfrac{\sin x}{x}$と円周率

$\dfrac{\sin x}{x}$の不等式を用いて、2つの手法で円周率を数値計算しました。必要な知識は、高校数学のみです。高校数学だけでもかなり高精度に円周率$\pi = 3.14159265 \dots$を求めることができました。

PDFファイル

グラフ

$\dfrac{\sin x}{x}$の不等式をグラフにプロットしました。手法1より手法2の不等式が高精度であることがうかがえます。

手法2の下限値

円周率$\pi = 3.14159265 \dots$が次第に求まっていく様子を表しています。

作成: 藤原大樹
更新: 2021年5月27日

 

京アカ会員業績

京都アカデメイア正会員の佐藤泰子さんが、新著『死生の臨床人間学―「死」からはじまる「生」―』(晃洋書房)を上梓されました。

「生きる意味 それは誰かとの間(あわい)ーー 安楽死・尊厳死、脳死・臓器移植、人口妊娠中絶、出生前検査、患者差別など、「死」と「生」の営為をつぶさに拾い、人と人が共に生きる在り方を示す」

装画・挿画を私(京アカインスタ係)が担当させていただきました。
コロナ禍の中「命の選別」などということが公然と言われるようになりつつある昨今、読まれるべき本だと思います。医療系や対人援助の領域を目指す若い方にもおすすめです。

 

みなさん&岡安さん、ありがとうございました。

土曜は岡安さんの京アカゼミでした。
たくさんの参加者の方々で盛況、質疑も充実して盛り上がっていました。
みなさん&岡安さん、ありがとうございました。

わたくし(インスタ担当)も参加しましたが、本のテーマを改めて理解できたり気になっていたことを訊けたり、著者にちょっとした疑問を尋ねられる機会って思えば貴重でありますね。

次回イベントも追って告知いたします。