レビュー」カテゴリーアーカイブ

要塞戦とパルチザン:大学をめぐる状況

大窪善人


 

ラテン語のintra muros(イントラ・ムロス=城壁の内側)という単語にはもうひとつ「大学の構内」という意味もあります。しかし、大学の由来を考えると「大学」と「城壁」とが結びつくのは少し不思議です。
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今年のまとめ:真理以後の時代?

大窪善人

AFP 2016/ JIM WATSON

今年は重大ニュースが目白押しの一年でした。アメリカ・トランプ大統領の選出やイギリスのEU離脱などは世界を驚かせました。

イギリス・オックスフォード辞書は今年一年を表す言葉として「ポスト真理(post-truth)」というものを選びました。

要は、客観的事実にもとづく理性的な議論はどうでもよく、ウソでもいいから人々の感情に訴えた者が勝利すると。その背景にはテレビ・新聞などの旧来のマスメディアが衰退する中で、SNS上でのワンフレーズ的コミュニケーションの広がりもあるのでしょう。

ところで、だとするとなぜ真理を擁護しなければならないのでしょう。なぜ感情よりも真理にこだわる必要があるのでしょう。「ポスト真理」ではいけない理由は何なのでしょうか。
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太田省一『芸人最強社会ニッポン』:面白ければ何でもOK?


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大窪善人




(1970年01月01日)

 
気がつけば、どのテレビ番組も芸人・タレントだらけ。バラエティーはもちろんお堅い教養・情報番組まで、十数年前までは考えられないほど芸人の露出が増えています。なぜこれほど芸人が重宝されるようになったのでしょうか。
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永遠平和のために⑤:許される悪とその敵

大窪善人

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今年8月に公開されたDCコミックス・シリーズ原作の映画「スーサイド・スクワッド」。このシリーズにはスーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンなど「メタヒューマン」と呼ばれる超人的な能力を持った人物たちが登場します。
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【超簡単】どんどん新しいアイデアが溢れてくる方法

大窪善人

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おかげさまで、去年の1月から始めた本の紹介やレビュー記事が50本間近になりました。だいたい月2本くらいの更新頻度ですが、最近徐々にペースアップしてきました。

おもしろい本とか、読んだら誰かに話したくなりませんか?
でもなかなか本を読む時間がなかったり、内容を忘れてうまく話せなかったり…

ではどうすれば効率的に本が読めるのか? さらに自分なりのアイデアを加えることができれば、より楽しいですね。

今回は、私が実際にやっている方法を特別にご紹介しましょう!
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永遠平和のために ④:絶対に破れない校則のような

大窪善人

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平和について考える連続企画。

前回はホッブズの社会思想に触れながら「正しさ」が平和を考える重要なカギになるという話をしました。
今回は、今後の展開を先取りするような形で、おおまかな見通しを示します。
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