書評・レビュー」カテゴリーアーカイブ

ヴォルフガング・シュトレーク『時間かせぎの資本主義』:グローバル化の時代は終わったのか?

大窪善人


 
トランプ次期大統領が早くもTPP離脱を宣言し波紋を広げています。今年6月の英国のEU離脱表明以来、世界中で反グローバル化の動きが広がっているさなか。今や「グローバル化」は時代遅れなものになったのでしょうか? 

ヴォルフガング・シュトレークは「イエス」と答えます。

朝日新聞にインタビューが掲載されていますが、おもしろいのは、彼がトランプ現象や「ブレグジット」を単なるポピュリズムではないと言っていることです。
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太田省一『芸人最強社会ニッポン』:面白ければ何でもOK?

大窪善人




(1970年01月01日)

 
気がつけば、どのテレビ番組も芸人・タレントだらけ。バラエティーはもちろんお堅い教養・情報番組まで、十数年前までは考えられないほど芸人の露出が増えています。なぜこれほど芸人が重宝されるようになったのでしょうか。
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永遠平和のために⑤:許される悪とその敵

大窪善人

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今年8月に公開されたDCコミックス・シリーズ原作の映画「スーサイド・スクワッド」。このシリーズにはスーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンなど「メタヒューマン」と呼ばれる超人的な能力を持った人物たちが登場します。
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【超簡単】どんどん新しいアイデアが溢れてくる方法

大窪善人

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おかげさまで、去年の1月から始めた本の紹介やレビュー記事が50本間近になりました。だいたい月2本くらいの更新頻度ですが、最近徐々にペースアップしてきました。

おもしろい本とか、読んだら誰かに話したくなりませんか?
でもなかなか本を読む時間がなかったり、内容を忘れてうまく話せなかったり…

ではどうすれば効率的に本が読めるのか? さらに自分なりのアイデアを加えることができれば、より楽しいですね。

今回は、私が実際にやっている方法を特別にご紹介しましょう!
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永遠平和のために ④:絶対に破れない校則のような

大窪善人

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平和について考える連続企画。

前回はホッブズの社会思想に触れながら「正しさ」が平和を考える重要なカギになるという話をしました。
今回は、今後の展開を先取りするような形で、おおまかな見通しを示します。
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古市憲寿『古市くん、社会学を学び直しなさい!!』

大窪善人




(1970年01月01日)

 
いまだかつて、これほど社会学についてざっくばらんに語った本があっただろうか。

この本は『絶望の国の幸福な若者たち』以来、メディアで広く活躍し、また話題にこと欠かない「社会学者」古市憲寿氏がナビゲーターとなり、12人の著名な社会学者に対し正面から疑問をぶつけていきます。

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ニュース解説のプロも知らない、大統領と内閣総理大臣の違い

大窪善人

来月11月の投票を前にいよいよ佳境を迎えたアメリカ大統領選挙。
今回は何かと注目を集めてきましたがどんな結果になるのでしょうか。一方、日本でも近々選挙が行われるという噂もあるようです。

この機会に、意外と知られていない政治の基本知識について知っておくとお得です。
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橋爪大三郎・大澤真幸ほか『社会学講義』:社会学とは何なのか?

大窪善人


社会学講義

筑摩書房(2024年09月17日)

 
この本は、別冊宝島から出ていた『わかりたいあなたのための社会学・入門』(1993年)のリニューアル版で、社会学を初心者向けに解説したものです。元は20年以上前の本ですが、驚くほど内容が古くなっておらず、入門書にぴったりです。
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さやわか『キャラの思考法』:アニメ『氷菓』に「いまここ」を生きる現代的方法を見出す

大窪善人




(1970年01月01日)

 
先週末、岐阜県高山市に行ってきました。
同市は、米澤穂信氏の小説「〈古典部〉シリーズ」のアニメの舞台になったところです。飛騨の小京都とも呼ばれる高山は、古い町並みを残す、とても美しくのんびりとしたところでした。
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