書評・レビュー」カテゴリーアーカイブ

永遠平和のために ④:絶対に破れない校則のような

大窪善人

4d04c863f40fd30698b7ed7075363d6e_s
 
平和について考える連続企画。

前回はホッブズの社会思想に触れながら「正しさ」が平和を考える重要なカギになるという話をしました。
今回は、今後の展開を先取りするような形で、おおまかな見通しを示します。
続きを読む

古市憲寿『古市くん、社会学を学び直しなさい!!』


Warning: amazon_asin(): Node no longer exists in /home/kyoto-academeia/www/blog/wp-content/themes/child/functions.php on line 270

大窪善人




(1970年01月01日)

 
いまだかつて、これほど社会学についてざっくばらんに語った本があっただろうか。

この本は『絶望の国の幸福な若者たち』以来、メディアで広く活躍し、また話題にこと欠かない「社会学者」古市憲寿氏がナビゲーターとなり、12人の著名な社会学者に対し正面から疑問をぶつけていきます。

続きを読む

ニュース解説のプロも知らない、大統領と内閣総理大臣の違い

大窪善人

来月11月の投票を前にいよいよ佳境を迎えたアメリカ大統領選挙。
今回は何かと注目を集めてきましたがどんな結果になるのでしょうか。一方、日本でも近々選挙が行われるという噂もあるようです。

この機会に、意外と知られていない政治の基本知識について知っておくとお得です。
続きを読む

橋爪大三郎・大澤真幸ほか『社会学講義』:社会学とは何なのか?

大窪善人


社会学講義

筑摩書房(2024年06月13日)

 
この本は、別冊宝島から出ていた『わかりたいあなたのための社会学・入門』(1993年)のリニューアル版で、社会学を初心者向けに解説したものです。元は20年以上前の本ですが、驚くほど内容が古くなっておらず、入門書にぴったりです。
続きを読む

さやわか『キャラの思考法』:アニメ『氷菓』に「いまここ」を生きる現代的方法を見出す


Warning: amazon_asin(): Node no longer exists in /home/kyoto-academeia/www/blog/wp-content/themes/child/functions.php on line 270

大窪善人




(1970年01月01日)

 
先週末、岐阜県高山市に行ってきました。
同市は、米澤穂信氏の小説「〈古典部〉シリーズ」のアニメの舞台になったところです。飛騨の小京都とも呼ばれる高山は、古い町並みを残す、とても美しくのんびりとしたところでした。
続きを読む

永遠平和のために ③:なぜ国家だけが戦争できるのか?

大窪善人


リヴァイアサン1

岩波書店(2023年02月15日)

 
平和について考える連続企画。

前回は、戦争を「正当な暴力行使」として捉えてみました。
今回は戦争と国家の関係について考えてみましょう。
今日、戦争を行えるのは国家だけです。なぜでしょうか。
続きを読む

黒田宏治『榮久庵憲司とデザインの世界』:世界を荘厳する思想

大窪善人


榮久庵憲司とデザインの世界

美学出版(2016年05月20日)

 
榮久庵憲司という人をご存知でしょうか。
名前を知らなくても、榮久庵氏の作品はきっと見たことがあるはずです。

キッコーマンの「しょうゆ卓上びん」や秋田新幹線「こまち」、ヤマハのピアノ、オートバイ、それから、東京都のシンボルマークやコスモ石油やミニストップのロゴマークも栄久庵氏がデザインしたものです。

この本は、2015年に亡くなった氏を悼んで静岡文化芸術大学で開かられた公開講座を書籍化したものです。
続きを読む

ありがとう創文社、そして学術出版の未来について


Warning: amazon_asin(): Node no longer exists in /home/kyoto-academeia/www/blog/wp-content/themes/child/functions.php on line 270

大窪善人




(1970年01月01日)

 
トマス・アクイナス『神学大全』や『ハイデッガー全集』をはじめ、本格的な学術書を手がけるあの創文社が解散するということで、研究者や出版関係者の間で話題になっています。
続きを読む

なぜ若者は結婚しなくなったのか?(前編)

大窪善人

素材加工用

生涯未婚率の推移(男女別)/男女共同参画白書 平成25年版

近年結婚しない若者が増えているといいます。生涯未婚率の推移をみると、1995年には男・女でそれぞれ9.0%、5.1%だった値が、2010年には20.1%、10.6%とわずか15年のあいだに倍増しています。では、その理由はいったい何なのでしょうか?
続きを読む