西尾維新『囮物語』の書評です。
「書評・レビュー」カテゴリーアーカイブ
阿部祐太『バウハウスとはなにか』 :モダニズムの多様性とその挫折
「バウハウスへの応答」展が、京都国立近代美術館で始まりました。
1919年にドイツ=ワイマールで設立された総合芸術学校・バウハウス。来年の100周年にあわせて開催される「バウハウス100ジャパンプロジェクト」の一環だということです。
「バウハウス」という名前自体は、日本でもよく知られています。しかし、それが何かと問われると、意外と難しいのではないでしょうか。「バウハウスとはなにか」。バウハウスとは「実はよくわからないものだ」というのが、著者の”とりあえずの”答えです。では、なぜバウハウスはわかりにくのでしょうか。
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西尾維新『花物語』書評
西尾維新『傾物語』書評
西尾維新『猫物語(白)』書評
百木漠「アーレント「政治における嘘」論から考える公文書問題」
「現代思想」に掲載されている百木漠さんの論考を読んだので、ご紹介したいと思います。
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連日ニュースで報じられた森友・加計学園の文書改ざん、南スーダンPKOの日報隠蔽をはじめ、ここ数年、日本の公文書管理がいかにお粗末なものだったかが露呈しました。
民主政治の原則としては、国政が主権者=国民の信託である以上、政府の行動は原則公開され、チェック可能である必要があります。そして、公文書が、その貴重な手がかりとなる”資源”であることは、言うまでもありません。
今後は、民主主義を健全に機能させるためにも、政治家、官僚は勿論、国民レベルでも公文書管理の重要性を再確認し、適切な運用がされるよう監視していかなければならないでしょう。
伝統的な嘘と現代的な嘘
ところで、筆者は、この公文書問題が、哲学的に深刻な問題をも含んでいると指摘します。では、その問題とはいったい何なのでしょうか?
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見田宗介『現代社会はどこに向かうか』:ユートピアは”今ここ”に
「社会学(sociologie)」という学問の命名者は、19世紀の思想家、オーギュスト・コントですが、彼の有名なことば、「予見せんがために見る」には、「進歩」や「成長」の名の下に、ダイナミックに変動する”近代”という新しい時代が、一体どこへ向かうのかという切実な問いが込められていました。
それから2世紀後の問いとは、”近代の運動が行き着くところまで行き着いた現代社会が、これからどこへ向かうのか”、ということです。
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