なぜ若者はインスタグラムに夢中なのか?

大窪善人

インスタグラムとは、スマートフォンで撮影した写真をSNSで共有するアプリ。若者を中心に人気が爆発し、「フォトジェニック」や「インスタ映え」なるワードも生まれました。
どちらも見栄えの美しさを表現する言葉ですが、たんに”上手く撮れた”というのとは、少し事情が違うようです。
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なぜ暴力はいけないのか:ウェーバーから考える

大窪善人


 
ジャズ・トランペット奏者 日野皓正氏の体罰事件が連日話題です。

体罰は是か非か。
事件については詳細がわからないので確たることは言えませんが、近年も学校での体罰を苦にした生徒の自殺は後を絶ちません。
その背景には、世間の根強い「体罰容認」の風潮があるように思います。 続きを読む

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』:なずなと典道はどこへ行ったのか?

大窪善人

本作は、映画監督 岩井俊二の出世作となった同名の実写作品をもとにしたアニメ―ションです。じつは私は、今回のアニメ化の話を知ってから、鑑賞を楽しみにしていました。

優れた原作とはいえ、放映されたのは今から20年以上前。そんなに古い作品をわざわざ引っ張り出してくるからには、たんに原作をなぞるだけではない、きっと大きな驚きがあるはずだ、と。結果は、期待以上でした。
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動画をアップしました:批評そうめん#17 ユヴァル・ハラリ『サピエンス全史』

 
動画をアップしました。
ちょうど1年ぶりの開催となった「批評鍋」。
今回は夏バージョン(素麺)、ゲストハウス・カンノコよりお送りしております。
課題図書:ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史


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お盆なので宗教について考えてみた

大窪善人

お盆とは先祖の冥福を祈る日本の伝統行事。精霊棚を作って供物をしたり、お墓参り、盆踊り、送り火を焚いて霊を迎えます。

割り箸を挿したキュウリやナスを動物に見立てた「精霊馬」は季節の風物詩ですね。
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右の強さと左の弱さ

大窪善人


 

みなさんは鏡を見てふと不思議に思うことはないでしょうか。
鏡に映った像はなぜ左右逆なのか」と。
 
もし鏡像が全体として反転する性質なら、左右だけでなく上下も逆になるはずです。しかし、ふだん私たちが目にするのは左右だけが反転した像です。なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
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8月27日 京アカ 批評鍋を開催します

 

京アカ「批評鍋」#17 を開催します。

今回の課題本は、ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』です。
人類の誕生から21世紀の現代まで、長大なスケールの作品です。
人類学ブームのなか、話題の本書をざっくばらんに読みときます。
 

<京都アカデメイア 批評そうめん>
日時:8月27日(日)19時〜
場所:ゲストハウス・カンノコ (地下鉄 北大路駅から徒歩7分)
課題図書:ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』、河出書房新社、2016年。
イベント動画配信予定。

※参加希望の方は kyotoacademeia@gmail.com までご連絡ください。

 
これまで取り上げた本
 

8月23日(水)第2回京アカゼミ「精神分析から見る現代の知のあり方」

今春からスタートした新企画、京アカゼミの第2回の詳細が決まりました。

 

日時:2017年8月23日(水)15時〜17時

場所:左京西部いきいき市民活動センター第4会議室

テーマ:精神分析から見る現代の知のあり方

報告担当者:浅野

概要:
人工知能、専門家不信と反知性主義といった事柄が話題になる今日において、知のあり方を探ります。まず、ソクラテスに代表される精神分析以前の知と対比しながら、精神分析的な知にどのような特徴があるのかを考察します。次に、精神分析は科学か否かという問題から、科学的な知のあり方を考えます。その流れでプラグマティズム的な知の捉え方を紹介します。これらを踏まえて、京都アカデメイアの活動を基礎づけるとともに、京都アカデメイアで取り上げてきた大学、教養、人工知能などについてもコメントします。

参考文献(必要な内容は当日にお伝えするので事前に読んでおかなくても大丈夫です):
・プラトン『プロタゴラス』『メノン』
・フロイト『精神分析入門』『ヒステリー研究』
・ポパー『開かれた社会とその敵』
・クーン『科学革命の構造』
・ソーカル『「知」の欺瞞』
・リオタール『ポスト・モダンの条件―知・社会・言語ゲーム』
・ローティ『リベラル・ユートピアという希望』

 

本企画に関するお問い合わせ等については、お問い合わせフォームまたはkyotoacademeia□gmail.com(□に@を入れてください) までお尋ねください。

それではよろしくお願いいたします。