今日は新規参加のFさん含め、六人。詩篇の第一巻を読み終わる。基本的に「俺を迫害する奴を懲らしめてください」というダビデの恨み節で終始した。Hさんのヤハウェ帽にはシビれた。Hさんによると、聖書の数ある写本間で文法的・内容的に食い違いのある個所が見つかる場合、原則として「分かりやすいものよりも分かりにくいものが原初の文言に近い」とするのが聖書学のディシプリンだそうな。写した人間が自分に分かりやすいように書き換えた異本はありえても、その逆は通常ありえないからだという。うーむ。さて、詩篇をすべて読むのもアレな感じなので、次回はHさんのチョイスで詩篇二巻以降のおいしいところをつまみ喰いすることに。その後は第Ⅵ期に入り、「ヨブ記」の予定です。12月3日(土)10:00~@京大本部時計台下サロン。誰でも来やがれ。
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イベント「鉄板classe in おっとう」vol.2開催のお知らせ
会員の中島啓勝です。
さて、突然ですが、昨年7月に京都アカデメイア主催で、私が出演するイベント「鉄板classe in おっとう」が大阪で開催されたことを、覚えていらっしゃる方はおられますか?
いない?はい、わかりました。
開催されたのです。
このたび、待望(!)の第2弾が開催されることになりました。
大阪梅田からすぐ、中崎町駅前にある鉄板焼き店「おっとう」さんで、食材をテーマにトークとディスカッション、そしてディナーを一気に楽しんでしまおうという欲張りなイベントです。
いつもの京アカイベントとは趣を異としますが、ご興味のある方は奮ってご参加いただけたら幸いです。
「週末ちょっと外食するついでに、のぞいて見ようかな」くらいの気軽さで足を運んでいただけたらと考えております。
詳しい内容は下記の通りです。
事前予約制で、問合せ先は京アカではなく会場の「おっとう」さんになっておりますので、ご注意ください。
それでは、よろしくお願い致します。
中島 啓勝
~ご案内~
《イベント名》
美味しく学べる♪
鉄板 classe in おっとう
vol.2『根も葉もない茎のウワサ』
《日時》
2016年11月19日(土)夜
17:30~受付開始
18:00~レポート
19:00~ごはん&プチ大喜利
《会場》
鉄板焼おっとう
大阪市北区中崎2-2-27
*大阪市営地下鉄 谷町線「中崎町」駅から徒歩1分
https://www.facebook.com/teppanyakiottou
~鉄板 classe (テッパン・クラッセ)って?~
ふだんは忙しくしているけれど、もっと知見を広めたい社会人のための「夜ごはんのついでに学べる時間」プロジェクトです。年齢問わず、どなたでも気軽にご参加いただけます。
今回のテーマは「根菜」。レポーターがある”アンダーグラウンド”な情報源から聞き出した意外なウワサ話を約1時間、皆さまに楽しくご報告します。
レポーターからの話のあとは、おっとうの美味しい料理も召し上がっていただき、頭もお腹も、いっぱいになって帰っていただければ幸いです。
*プチ大喜利も開催しますので、ご興味ある方はご参加ください。
《レポーター》
中島啓勝 (京都文教大学・京都造形芸術大学・神戸山手短期大学 非常勤講師)
《参加費》
ごはん(コース)付き 3500円 ドリンク代別
《予約・お問い合わせ先》
鉄板焼おっとう
TEL 06-6371-5560
*事前予約制ですので、お電話でご予約ください
《主催》
京都アカデメイア
【京都アカデメイア聖書読書会(第Ⅴ期)】
10月9日(土)
今日も詩篇の続き。久々にSさんとM君も参加で5人。ダビデの恨み節を読み進め、サウルの迫害から救われたことに感謝する内容の詩篇18以降、有名な文言の含まれた詩にいくつか遭遇。詩篇22ではイエスの刑場でのセリフの元ネタと思しき「わが神、わが神、どうして、私をお見捨てになったのですか」が登場。なお、同じ詩の「私は虫けらです」という箇所についての関根訳の註には「ウェーバーの言う『虫感情』は人間失格の感情であるが、かえって信仰の前提である」とある。「虫感情」って何だ?と当てずっぽうでInsektgefühlという語でググってみるも、トップに出てきたのはInsekten im Ohr – Was soll ich tun?(「耳の中に虫が!どうしたらいいの?」)という明らかに関係のない相談サイト。ウェーバーの『古代ユダヤ教』を調べてみるとするか。また、詩篇23も例の「主は私の羊飼い」ではじまる有名な詩。今日も島尾敏雄、カフカの『変身』、カミナリ様の話など雑談いろいろ。私は前夜に岡安と飲んでいたので、ひょっとして酒臭かったとしたら皆さんゴメンなさい。
10月22日(土)
昨日も詩篇の続き。専門家のHさんもいらしてくれて3人でこぢんまりと。二つだけ進む。まあこんな回があってもよろしいでしょう。次回は11月5日(土)10:00~@京大本部時計台下サロン。
【リマインダ:京都アカデメイア聖書読書会(第Ⅳ期)】
※今日は暑いので七五調で案内してみます
二日酔いには迎え酒 暑き夏には黙示録
毒もて毒を制すなる 京アカ聖書読書会
浮世離れの極みには 右も左もノンポリも
みな神のもと平等と 懐深く受け止めむ
されど集える人々は いかなる人や知りたしと
怪しむ向きもあるならば 包み隠さず答へなむ
あるは院生学部生 あるは市井の一庶民
はたまた病後のリハビリの 憩ひの場所とするもあり
僧も牧師も不信者も 教養愛する者はみな
老若男女入り乱れ 京アカ聖書読書会
されどもここに至るまで 次回の場所と日時をば
未だ記さぬ迂闊さに 己の愚をば笑ひつつ
遅れ馳せとは知りながら 告知したれば京大の
時計台下サロンにて 8月6日10時より
飛び入り参加大歓迎 但しいづれの版元の
訳本なれど構わぬが 新約聖書持参せよ
6月18日(土)京都大学 総合人間学部 人間・環境学研究科 同窓会イベントのお知らせ

【京都アカデメイア聖書読書会(第Ⅲ期)】
今日は四人出席。京都アカデメイア理事長の大窪さんが初参加。ルター『キリスト者の自由』の続きを読む。「信仰こそ第一義だが、だからと言って行為は何もせず好き放題にしたらよいわけではない」というルターの教説には、何だか護教的配慮からくる首尾一貫性のなさがある気がした。ところで、信仰が第一というが、イエスの数多くの教説のうち「何を」信じることが大事なのか、という私の問いに、私以外のメンバーが、「何を」とか対象化されないかたちでイエスを信じるということでは、との回答。宗教音痴の私は「??」となりつつも、そういえば「神を信じる」という表現は英語ではなぜbelieve Godではなくbelieve in Godなのか、どうして「あなたの言うことを信じる」I believe youの場合のように他動詞ではなく、自動詞なのか、という疑問が浮かんできた。きちんと調べてはいないが、もともとbelieveという動詞は対象をもたず、主体の何らかの心理状態を表す自動詞だったのではないだろうか?そして、そのような状態が何か(誰か)のもとにinあるときに生じることをbelieve in ~と表現しているのではないだろうか?とすれば、何か「を」信じる以前に「信じる」という心理状態そのものが「~」によって惹起されているのであり、それは根源においては、いわば「信じさせられ」る受動的体験なのだろう。選民思想と言うと鼻持ちならぬエリート意識のようにとらえがちだが、本来的にはそういう一方的に「選ばれ」「信じさせられる」体験であり、大魚の腹で眠ったヨナがそうであったように、選ばれた側からすればいささか迷惑なことですらあるかもしれない。「信じる」ということをめぐる受動性と能動性について、ぼんやりそんなことを考えたりしました。次回は6月11日(土)10:00~@京大本部時計台下サロン。
第7回京都アカデメイア読書会『人間の条件』を開催しました
新倉です。
5月29日は、GACCOHさんのスペースをお借りして、京都アカデメイア読書会を開催しました。今回の課題は、アーレントの『人間の条件』。近年、アーレントは映画化され、関連書籍が多く出版されるなど、にわかにブームになっていました。しかも今回は、アーレント研究をしている百木さんによる報告ということもあり、多くの方に参加していただきました。そして、参加者の皆さんの参加動機として、アーレントの『人間の条件』はいつか読まないといけないと思っていたけれど、なかなか機会がなくきてしまったので、今回の読書会をきっかけにして読みたい、と仰っている方が多かった印象です。
さて今回は、1章から3章を範囲としていましたが、時間の都合上、主に1章2章を中心に議論をしました。『人間の条件』は、人間は何によって条件づけられているか、ということが主題となっている本です。有名なのが、活動的生活を構成する「労働」「仕事」「活動」という三つの営みですね。アーレントは、西洋形而上学の中で「観照」に対して、「政治」の地位が低かったことを指摘します。そこで、「活動」の地位を見直すこと、つまり「政治」の重要性を説いている本であるということができます。今回は、どういった発想からアーレントがこのような区分を行っているのか、などを中心に議論が行われました。
多くの人に参加していただきました。
徐々に講義形式になっていく百木さん。
次回は、『人間の条件』4章から6章です。
第7回京都アカデメイア読書会(ハンナ・アーレント『人間の条件』)のお知らせ
百木です。第7回京都アカデメイア読書会のお知らせです。
今回の課題本は、ハンナ・アーレント『人間の条件』です。
私、百木がハンナ・アーレントの思想を研究しており、これまでGACCOHさんでのアーレント講座を担当させて頂いてきたなどがきっかけで、アーレントの『人間の条件』の読書会をやってほしい、というリクエストの声をいただきました。そこで今回は、私がレジュメ報告者兼解説者となるかたちで、読書会を行います。京都アカデメイアメンバーの新倉君が開催している西洋古典読書会との共催のかたちになります。
今回は『人間の条件』第1章~第3章を読みます。当日は初心者の方でもわかるように、解説などしていくつもりですが、各自できる範囲で課題箇所を読んでいただければ幸いです。学術的にテキストを精読するというよりは、それぞれに気になった箇所などを挙げながら、アーレントを題材にして幅広く議論ができればいいなと考えています。関心ある方はどなたでもお気軽にご参加ください。
第7回京都アカデメイア読書会
課題本:ハンナ・アーレント『人間の条件』第1~3章(ちくま学芸文庫、志水速雄訳)
日時:5月29日(日)14~17時
場所:GACCOH(京阪出町柳駅から徒歩5分)
※参加費は無料ですが、会場代を数百円程度カンパしていただく予定です。
当日の飛び込み参加も可能ですが、事前におおよその人数を把握するため、参加希望の方はkyotoacademeia@gmail.comあるいは百木までご連絡をいただければ幸いです。よろしくお願いします。
「やっぱり知りたい!対話編 ハンナ・アーレント × ハンス・ヨーナス」第4回[
百木です。
「やっぱり知りたい!対話編 ハンナ・アーレント × ハンス・ヨーナス」第4回のお知らせです。
もともと全3回で終了予定のイベントだったのですが、前回、相方の戸谷洋志さんがインフルエンザでお休みということになってしまったので、急遽、第4回を企画させていただくことになりました。
「やっぱり知りたい!対話編 ハンナ・アーレント × ハンス・ヨーナス」第4回
日時:5月14日(土)18時~
場所:GACCOH(京阪出町柳駅から徒歩5分)
ナビゲーター:百木漠×戸谷洋志
参加費:1000円
参加予約はこちらから→http://www.gaccoh.jp/?page_id=6955
最終回のテーマは「責任」です。ナチスによるユダヤ人の迫害、そして収容所におけるホロコーストという未曾有の経験を経て、アーレントとヨーナスがそれぞれ「責任」についてどのように思考していたのか、戸谷さんとの対話のなかで明らかにしていければと考えています。また先日公開になった映画「アイヒマン・ショー」などのお話もできればと考えています。予備知識不要、今回のみの参加も歓迎なのでどうぞよろしくお願いします。
会員の岡安裕介さんの論文が発表されました
この度、当法人会員の岡安裕介さんの論文「精神分析と民俗学・民族学との思想的交錯―柳田国男の「無意識伝承」を中心に―」が『精神医学史研究』 Vol.19 no.2に載せられたので、お知らせいたします。目次は『精神医学史研究』 Vol.19 no.2にあります。
柳田国男(日本民俗学)とS・フロイト(精神分析)は、新たな学問の創設者として思想家として日本では特に人気が高く、両者の思想はしばしば併記され論じられております。しかし、両者の影響関係については今まで論じられることはありませんでした。この論文では、柳田の蔵書や学問的交流を手がかりに、彼がフロイトの思想に影響を受け、民俗学の方法論を構築していった過程が論証されています。フロイトの思想が民俗学に流入しているという事実は、精神分析、民俗学、現代思想などの幅広い分野において、少なからぬ衝撃をもたらすのではないでしょうか。